里山保育

昨夜、NHKのアーカイブで、2007年に放映された、「里山保育で子どもが成長する」を見ていました。

 

里山ですので、自然の中で遊ぶ、畑や田んぼ作りなどなど、子どもたちにとっては、プラスの部分が当然あるのですが、印象に残ったのは、保育方針です。

 

子どもたち同士のやり取りが発生したら、それがケンカであっても、保育士はすぐには介入せず、見守ることが徹底されています。

 

夏前、5歳児クラスに、やんちゃ坊主が転園してきました。友だちをすぐにぶったりするので、皆から嫌われて、孤立してしまいました。それが面白くないので、ますます、ぶつかります。女の子を泣かしてしまいました。

 

そこで、大将格の男の子が、「あいつを何とかしなければならない」と動きます。やんちゃ坊主を引っぱってきて、女の子にあやまるように言います。

 

もちろん、やんちゃ坊主は、あやまりません。

 

すると、大将は、○○は、最低の男です。みんな、一緒に遊ぶんじゃないぞ。と保育園中に言ってまわります。

 

そんなやり取りから、少しずつ、やんちゃ坊主が変わってきました。そして、冬には、みんなと、仲良く何もなかったように遊んでいます。大将ともきちんと話をします。

 

5歳ということもありますが、この間に、保育士は、少しだけ、軌道修正のアドバイスを送るだけです。基本は、見守りです。

 

「子どもが感情的になって、怒ったり、攻撃的になることは、成長過程ではとても大切なことです。すぐに大人が介入すると、せっかくの成長の機会を奪うことになる」というのが、園長の考えです。

 

ホワイトきゃんばすも、どつきあいが始まったら、その原因や過程を見守って、すぐには、「やめなさい!」「ダメでしょう!」と言わないようにしていますが、この保育園から学ぶことはたくさんあります。

 

おやつの自家製カステラは、みんなで切り分けて食べるのではなく、子どもたちが順番にかじりつきます。でも、残り何人いるかを考えて、一人で多く食べたりはしません。譲り合うことを学んでいるのです。

 

この保育園の環境をうらやましく思ったものですが、よくよく考えると、まだまだホワイトきゃんばすも屋上の広いスペースを有効に使えていません。来春は、何か生き物を飼う事にしたいと考えています。

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コメント: 1
  • #1

    ひでっち (火曜日, 13 11月 2012 20:31)

    日曜日に内田樹先生の講演会に行ってきました。
    4歳の自分の子どもをどうやれば危機管理能力の高い子に
    できるでしょうか?っという質問がママさんから出ました。
    先生の答えが「都会生活ではむずかしいですね。里山が
    いいですね。ゲーム機とかさせずに、自然の中で過ごさせる
    のがいい。最初から記号化されてしまっているところに
    子どもを置いても、"ノイズ"がわからない」と答えられました。

    んっ、なんだかこれってちょっと変だぞと感じ取る感覚。
    生きていく上で大切ですが、そういう予知能力って、
    自然の遊びの中で培われるものですね。

    ん~、うちの息子たちはかなり手遅れだけど、もっと刺激を
    してやらなければと思いました。