奇跡のリンゴ

りんご農家、木村秋則さんの記録を綴った「奇跡のリンゴ」を読みました。ホワイトきゃんばすファームが、虫やら鳥やらで失敗が続いていた頃、ペンネームひでっちさんからのお薦め本です。
 
読んでみると、すぐに食べたくなってしまう私は、木村秋則さんのオフィシャルホームページにリンク・・・しかし、りんごは購入できません。こんなメッセージがありました。
 
リンゴ購入のお問い合わせについて
平素は木村興農社をご愛顧いただきまして誠に有難うございます。非常に多くの方からお問い合わせいただいておりおます。今年のリンゴの購入のご要望についてお答え申し上げます。現在のところ、木村農園で採れたリンゴの注文にお応えすることが非常に難しい状況でございます。木村個人が困難を極めていたから時代から支えて頂いた方々を含めますと、 現在、数千名のお客様がいらっしゃいますが、こうした既存のお客様達にも満足に行き渡っていないのが現状です。木村の畑で収穫できるリンゴの収量も限られておりますので、 現時点においては、ご新規にお申し込みいただいたお客様に、リンゴをお届け出来ない状況であることを、 ご理解・ご了承をいただけます様、宜しくお願い申し上げます。
世の中、無農薬栽培というのは、良く耳にしますが、「無肥料」となると、そんな肥料なしで育つの?だって、有機肥料栽培とか化学肥料なしの栽培がいいことじゃないの・・・と誰もが思います。
木村さんは、無農薬、無肥料という「自然栽培」に挑んだわけですが、リンゴの花が満開になるまでに9年もの月日が過ぎたのです。とても、常人では続けられないし、家族の理解がなかったら、「奇跡のリンゴ」はなかったわけです。
山にある「どんぐり」を見たとき、山の植物は、農薬も肥料も無いのに、大きく育っている・・・そして、その土を掘ってみるのです。自然のままにできた土にしっかりと根を張っている。そこに、奇跡のヒントをつかむのです。
虫との付き合い、肥料を上げて、ぬくぬくと育つ環境では、逆においしいものができない。栄養を求めて、自ら根を深く張るというのです。りんご畑にある雑草もほとんどそのままです。植物同士が共存共栄していることが、自然栽培というわけです。
 
さて、ホワイトきゃんばすファームでは・・・もちろん無農薬については、胸を張って自慢できますが、無肥料ではありません。
 
植付け前には、石灰をまき土をアルカリ性に変える。そして、鶏糞やら堆肥やら化学肥料をまいて耕します。
どの家庭菜園の本にも「肥料不要」やら雑草は取らなくていいなんて書いていません。
少しずつ、木村流を学んで、温室育ちの野菜ではなくて、自らの生きる力でおいしくなった野菜を収穫できればと思っています。
あぁ~でも「奇跡のリンゴ」を食べてみたい!