島の魅力

私の長女は、新潟県の佐渡島の準市民です。大学のサークル活動で佐渡島と縁が出来てから10回近く訪れています。大きな旅行カバンを下げて、「佐渡に行ってくる」といった調子です。ただし、往復は新幹線ではなくて、リーズナブルな夜行バスだそうです。

 

私も、旅をしていた若き頃に、日本全国の多くの島を訪れました。北海道は礼文・利尻・天売や瀬戸内海、沖縄の離島まで・・・たくさんの素晴らしい記憶がよみがえってきます。しかし、どの島も人口減、若者離れの高齢化の問題を抱えています。

 

3年前、家族で訪れた小笠原は、東京都の中で、一番平均年齢が若い自治体です。最初は驚いたのですが、この島を訪れた若者が、ここに移住を決意するのだそうです。しかし住むということは、仕事をしていかないといけません。島の役所、学校などの公共の場は仕事の空きがほとんどありません。よって、自分で仕事を作っていかないとなりません。

 

今朝の新聞に、島根県の離島である隠岐諸島の島根県立隠岐島前(とうぜん)高校の記事がありました。隠岐は、松江からフェリーで3時間もかかる島です。

 

この島前高校は、2008年度は89名の生徒しかいなかったのが、今年度は156名のまさにV字回復の高校です。

 

これには、「島の最高学府を守れ!」と、島前の3町村長や住民らが立ち上がりました。

 

「小さいことはよいことだ」と10人前後の少人数習熟度別授業を始めたり、「田舎には都会にない自然や人とのつながりがある」と地域に根ざしたカリキュラムを作ったそうです。

 

生徒は船のダイヤ改定案から、島の太陽光発電まで考える。「仕事がないから島に帰れない」ではなく「仕事をつくりに帰りたい」人を育てようと、課題を解決する教育を目指しているとのことです。

 

公立塾「隠岐國(おきのくに)学習センター」のゼミでは「自分が地域にできること」をテーマに、島以外から、かつては大企業で働いていた人たちが指導にあたります。昔なら「よそ者」を受け入れない島の風土があったのかもしれませんが、隠岐では、この「よそ者」が島の知恵袋となって、若者の流失どころか若者が集まる島に変えているのです。

 

島に限らず、こんな田舎が日本に多く増えてきたら、日本は都市集中でない素敵な国になっていきますね。

 

「なんもないから、自分たちで考えて自分たちで作っていく」という姿勢が素晴らしいですね。

 

また、いつものように保育園にこじつけますが・・・(笑)

ホワイトきゃんばすの屋上には、立派な遊具がありません。ゆえに、子どもたちは自分で考えて、大人では想像できない、素敵な遊びを行っています。また、おやじ園長の私も、一般の企業に長く勤務したサラリーマンでしたので、保育園業界では「よそ者」ですね。でも、「よそ者」の視点が大事なのかもしれません。

 

ともあれ、答えのないことに挑戦し、自分なりの答えを出して進む若者が、これからの日本を変えていくのでしょう。ホワイトきゃんばすにも、金の卵園児がたくさんいますよ!