子ども子育て支援制度への対応

来年度の平成27年4月より、消費税増税分の財源を活用しての「子ども子育て支援制度」が始まります。これについての細かい情報は既に発表されていますし、マスメディアでも様々な報道がされていますので、保育園や幼稚園に通う子どもたちを持つママたちにとっては、まさに旬の話題です。

 

新制度の大きな目的は「待機児童解消」です。よって①従来通りのハコモノ認可保育所を増やす②幼稚園と保育園の両方の機能を持つ「認定こども園」を増やす。③小規模保育(0歳~2歳児対象で定員6~19人)・家庭的保育室(0歳~2歳児対象で定員5人以下)を認可事業とする。が保育所施設、いわばハード面の対応です。保育料は今まで通り保護者の所得によって決まります。新制度で保育料が安くなることはありませんが、「保育に欠ける」という要件が今までより広がります(短時間勤務やパートタイマーでも利用しやすくなる)。保育の質の向上については、お題目はあるものの、予算確保ができていませんので、まずは量の拡大からのスタートとなります。

 

問題は「さいたま市」の対応です。さいたま市は、国の対応に連動することになり、今までさいたま市で独自に認可外保育所に認定していた「ナーサリールーム(定員30名以上)・家庭保育室(0~2歳児定員19名以下)」の平成27年度新規認定を廃止し、現在認定をしている保育所についても、数年後には認定を廃止することとなりました。さいたま市認定の予算は、さいたま市負担ですが、新制度については、消費税増税分の国の予算があてられるので、そちらに乗ってしまおうという考えです。

 

以上の決定により、保育園ホワイトきゃんばすの平成27年度のナーサリールーム認定は実現できないことになりました。行政の保育窓口となる、さいたま市子ども未来局を訪問し、ハコモノ大型認可園と小規模保育の二極化が国の対応であるなら、さいたま市は、国の対応にプラスして、さいたま市が誇る認定制度を継続するべきではないか。異年齢保育や様々な○○式といったメソッドを取り入れている個性的な中型規模の保育園を、保護者が自由に選べる保育園を残すべきではないかと訴えたものの、「貴重なご意見として承ります」で終わりました。

 

今回の新制度がスタートして、様々な問題点が発生すると思われるので、その都度さいたま市は対応していくとのことで、見事なお役所対応でした。

 

さて、この春、同じ西区内に2つの大型認可保育所ができたこともあり、ホワイトきゃんばすから兄弟で通園する園児が多く転園しました。ホワイトきゃんばすの保育内容には満足しているが、兄弟二人では保育料の負担が大きいというのが主な理由です。

 

昨日見学に来た家族は、中央区から西区に引っ越すことになり、西区内の保育園を探しているそうです。ママもフルタイムで働いているので、現在通園している認可園とホワイトきゃんばすの保育料はかわらないと言っていました。しかし、兄弟となると、認可園では二人目の保育料は半分・三人目は無料となります。こうなると、ホワイトきゃんばすの保育料が負担となるのです。

 

そこで、来年4月からは、ホワイトきゃんばすの保育料の兄弟割引を変更します。「二人目(下のお子様)の保育料を半額」として、認可保育園と同じ基準にします。

 

行政からの補助金ゼロで運営している当園にとっては、決して楽な経営状況ではありませんが、当園から多くの園児を卒園させたいという強い想いがあります。保育園は「子どもを預かってあげる」ではなく、「お子様を預からせていただき、お子様の成長をお手伝いさせていただく」サービス業です。

 

「子どもたちの笑顔のために」「ユーザーである保護者のために」経営努力をしてサービス業として支持されるように、保育内容ももっと進化、充実させます。そして、来年度の兄弟割引については、値下げではなく、認可保育園の基準と同じにするという内容です。

 

「ホワイトきゃんばすに子どもを預けて本当に良かった」と保護者の皆様に思っていただけるよう、取り組んで行きます。

 

来年度の当園の対応については、先日、保護者の方々に書面でお知らせをしました。すると、連絡ノートに「うちの兄弟は、卒園までホワイトきゃんばすで面倒見てもらうのでよろしくお願いします」など、多くの保護者から温かいメッセージをいただきました。

 

本当にありがたく、そして、その想いを力にして、素敵な保育園にしていきます。