千手観音菩薩

今年の初詣は、会津の坂下町(ばんげまち)にある、恵隆寺(えりゅうじ)に行ってきました。そこには、立木千手観音という有名な千手観音菩薩があります。

 

千手観音の手のひらには目が描かれており、千の手と目は、どんな人たちでも、もらさず救済しようとする広大慈悲の心を表しているそうです。

 

修学旅行でおなじみの京都の三十三間堂には、1000体の千手観音がありますね。圧巻の風情です。また、奈良の唐招提寺には、953本の手を持つ千手観音があるそうです。通常42本で表現される手ですが、その名のとおり千手を表現しています。

 

さて、恵隆寺の千手観音は、立木観音と言われるように、立木をそのまま彫り観音様として完成させてから、お堂を作るという一般とは逆の順序で観音堂が建立されたそうです。千手観音の高さは8.5メートルもあり、まだ根が残っているそうです。日本最大級の高さの千手観音をしばし見入ってしまいました。

 

修学旅行をした中学時代は、仏像を見てもそのままスルーだった記憶がありますが、今は、何時間もその神々しい姿を見ていても飽きませんね(笑)。年をとったということですが、千手観音の左右それぞれの手に、小さな仏像やら数珠、杖、水差し、ドクロ(骸骨)など様々なものを持っています。そんな、1つ1つの細かいところを見ているだけでも、時間が経ちます。

 

気温マイナス2度の寒さでしたが、そんな千手観音菩薩を前にして、気持ちも引き締まる時間でした。

 

保育園の職員と保護者の両手を合計すると、千手には届きませんが(笑)、数百本にはなりますので、これで、今年も子どもたちをしっかりと支えないといけませんね。

 

そんな想いで、静かに、心は熱く千手観音菩薩を拝んでいました。