21世紀の学校

「千葉市美浜区打瀬(うたせ)」に、今から20年前に、門や塀がなく、校内もオープンスクール形式の「21世紀の新たな学校」として、千葉市立打瀬小学校が開校しました。


教室と廊下を仕切る壁もなく、チャイムも鳴らない・・・そんなハード面だけでなく、普通教室以外の共有スペースで行われるクラスの枠を超えた「オープン学習」は、大きな特徴の一つとされ、教育内容と指導方法というソフト面でも全国の大きな関心を集めました。そんな児童たちが進学する市立打瀬中学校でも、制服がなく、教科ごとに生徒が教室を移動する制度を取るなど、独自の教育を行っているそうです。


今では、この幕張ベイタウンエリアは、教育環境が整った「打瀬ブランド」といわれ、子育て世代の流入が絶えないそうです。


昭和40年以降にできた周辺エリアの団地では、少子化に伴い学校の統廃合が進む中、この打瀬エリアだけは、まだまだ人口の増加が続いています。


ここに、人口減対策の一つの手段として、教育環境の充実があるのかもしれません。


この打瀬小学校の初代校長が、溜 昭代(たまるあきよ)さんという女性校長です。久しぶりぶりに訪れた学校の子どもたちに、「小学校での一番の思い出は?」と尋ねたら、「総合的な学習の時間(うたせ学習)」と多くの児童が答えたそうです。


自分が選択した学習方法を子どもが評価していることに、開校当時の目的が今も継続し、「私たちが目指したのは、校舎だけでなく学級、学年、学びの場、地域といったあらゆる壁(バリア)を取り除いたバリアフリーの教育環境だった」という想いが、間違っていなかったことを実感したと言います。


保育園のありかたも、大いに考えさせられます。保育園ホワイトきゃんばすでは、どこまでできているか?


異年齢保育で年齢の壁はないし、寺子屋や自由保育で「子どもたちが自ら考える」ことを実践する・・・ここまでは、少しずつクリアしているものの、保護者や地域とのバリアフリーは、まだまだこれから作り上げることがたくさんあります。


時間はかかるでしょうが、毎年積み重ねていくしかありませんね。これで十分というゴールはありません。