双葉の未来

東日本大震災から4年が経過しましたが、福島県の復興には、まだ何十年もかかります。福島県産の農産物や福島沖で水揚げした魚類に対する風評被害も解決していません。例えば、福島県産の米は、すべてにおいて、放射線量の検査をクリアーしたものが出荷され、農産物も安全の確認が取れたものだけが市場に出ます。その費用は、200億円以上と言われています。

 

言い方を変えれば、国内で出荷される農産物で、一番安全が保証されているのが「福島県産」とも言えるのです。しかし、米も野菜も「福島県産」は、市場価格よりも安い値段がつき、復興の足かせになっているのが現状です。何とかできないものかと心が痛みます。

 

東京電力福島第一原発のある双葉郡広野町に、県立ふたば未来学園高校が4月に開校します。

 

ふたば未来学園は、郡内の8町村が「子どもがいなくなれば地域が消滅しかねない」と、復興の即戦力となる人材育成などを目的に開校されます。校名の「未来」は県の公募で集まった314の案から郡内の子どもたちが選んだそうです。152人が出願すると、県教育委員会は募集定員を120人から増やし、全員を受け入れることにしました。4年後には中学を併設し、中高一貫校となる予定です。

 

原発の大きな影響を受けた、双葉郡から、未来のの福島県の復興を担う人材が出てくるのです。原発対応という数十年サイクルの復興ビジョンには、若い力が必要です。明るい「未来」を作り上げていけるように頑張ってもらいたいですね。