オウム真理教

先日、私の携帯に不審なメールが届きました。


「あなたが契約した総合情報サイトの無料期間が終了したにもかかわらず、契約解除の手続きがなされていないため、今日まで会費の未納が続いています。あすの正午までに連絡がない場合は、損害賠償を求める民事訴訟での処理をとらせていただき、簡易裁判所から裁判日程を決定する呼出状が発行され、指定裁判所へ出廷となります」


ざっと、こんな内容です。

①まったく身に覚えがない②総合情報サイトの会社名もない②○○様などの文面ではないので、不特定多数へのメールであろう③解約手続きのために、メールアドレスを入力して送信くださいとあり、もう絶対におかしい④請求金額20万円・・・これは詐欺だ


冷静に考えていけば、不自然な内容だらけのメールなので、悪質な詐欺と判断できますが、最近は様々なメルマガなどの情報が、パソコンやスマホ、携帯にひっきりなしに送られてきます。


「ひょうとして・・・そんな契約したかな?」「裁判なんて大変だ。金を払って面倒なことを避けよう」と思ってしまう人が、100人に1人でもいれば、犯罪者の思うツボですね。


念のため、消費者センターに電話をしたところ、「明らかに詐欺ですので、連絡も取る必要もないですし、メールアドレスが相手に知れるとメール攻撃で大変なことになるので、絶対にやってはいけません。無視してください」と予想通りの返答です。当然、翌日以降も悪質メールは届いておりません。


子どもの頃から、もっと言えば、幼児期から「自分で考えること」をやってきた人は、正しいことと悪いこと。常識と非常識の判断基準もできてくるものだと思うのですが、考えることや自分の意見をあまり持たずに流されるようば人生を送ってしまうと、こんな詐欺にも引っかかってしまうかもしれません。


さて、オウム真理教による地下鉄サリン事件事件から20年が経ちました。今日もテレビでは「世紀の大事件」として取り上げられていました。


当時の信徒となった若者は「もんもんとした悩みを希望に変える錬金術師のような教団だった。『居場所』や『生きる意味』を与えられて膨らみ、未曾有の凶行に走ってしまった。」と語ります。


事件を知らぬ世代が、当時の若い信徒の年齢に並びつつあります。今はネットの時代。自分の意見を持たない若者は、猛スピードで誤った「生きる意味」を求めてしまう可能性が高いのです。


人が、自分の信じる信仰をよりどころにして、生きていくことに何の異論はありません。ただし、カルト集団の差し伸べてくる悪の手に、若者だけでなく、多くの人達が巻き込まれないように、と考える一日でした。