戦後70年を考える~ヒーロー~

戦後70年談話が注目され、昨日、安倍総理の記者会見がありました。キーワードが入っていたとかいないとかで、マスコミも大きく取り上げていたので、国民の関心が高かったこともあり、戦後50年の村山談話や60年の小泉談話も読みたくなったという若者が現れ、戦争と平和について、深く考えるきっかけになったことは事実です。


次世代に先の戦争への責任を引き継がせるのではなく、先の戦争の教訓を引き継いでもらい、広く世界の平和につながる活動をしてもらいたいと願います。

 

さて、今日は、戦後70年のヒーローについて考えます。もちろん、国民一人ひとりにヒーロー、ヒロインが存在するでしょうし、スポーツ、芸能人とジャンルも様々・・・ラジオ、テレビ、ネット社会と時代の流れもありますね。

 

私は、戦後19年経った、昭和39年生まれですので、子どもの頃の人気スポーツは、断トツで野球です。しかし、誰もがナンバーワンヒーローにあげる長嶋茂雄の現役全盛期は知りません。私のプロ野球のヒーローは、756号を後楽園球場で観戦することができた、王貞治です。あのイチロー選手が問答無用で、世界の王を尊敬するように、彼の全てがリスペクトの対象で、理屈では説明できません(笑)

 

もう一人、理屈では説明できないヒーローが、プロレスラーのアントニオ猪木です。プロレス好きの専門用語では「猪木信者」という言葉が使われます(笑)。戦後、街頭テレビで、アメリカ人レスラーを空手チョップで、こてんぱんにやっつけた力道山が、日本のプロレス界を作り上げたのですが、私は力道山の現役時代は知りません。

 

力道山の弟子であった、ジャイアント馬場とアントニオ猪木がそれぞれ、「全日本プロレス」「新日本プロレス」を立ち上げて、しのぎを削りました。アントニオ猪木は、革新的なプロレススタイルを打ち出します。あのモハメド・アリとの異種格闘技戦は、世紀の凡戦と揶揄されましたが、アリ側の主張するルールを全て呑まない限り、この試合は実現しませんでした。そんな、何をするかわからない彼のカリスマ性に酔うのです。(自分の趣味に走ってすみません・・・)

 

みなさんのヒーロー、ヒロインはどなたですか?なかなか絞れないかもしれませんね。大げさですが、時には生きる支えになったり、人生の節目に勇気づけられたり、必ず影響を受けた人物がいるはずです。もちろん、有名人とは限りませんね。


保育園の子どもたちのヒーロー、ヒロインは、今のところは、アンパンマンやプリキュアなどのアニメのキャラクターだったり、仮面ライダー、戦隊ヒーローですが、やがて、成長を重ねる中で、自分のヒーローやヒロインを見つけていくのでしょう。


誰もが、パソコンやスマホで情報の海とリンクできる昨今、別にテレビは見なくたっていいし、音楽はダウンロードするからCDだっていらない。その意味では、従来のようなスターやヒーローが生まれにくい時代かもしれません。大人になっても、ヒーローはアニメなどの実在しない対象という若者もあることでしょう。


保育園や幼稚園の演劇発表会でも、例えば桃太郎が何人も出てきたりして、園児の中にヒーローやヒロインを作らないという考えが増えています。しかし、中学で部活動をすれば部長は一人、全員レギュラーにはなれません。大人になって社会に出れば、会社や組織の長は一人、役割分担も明確に分かれています。子どもたちのための「平等」と「生きる力」を育むことは、時によっては相反する場合があるようです。


ともあれ、どの時代もヒーローやヒロインが、子どもたちの目標になったり、勇気づける存在であってほしいですね。