幸せな第二の人生

昨日、天然スケートリンクに様変わりした屋上でしたが、たった1日で元に戻ってしまいました。それでも、北側のファームにまだたくさんの雪が残っています。子どもたちは、雪合戦を早々に始めています。(笑)

 

さて、今日は、第二の人生について考えます。この第二の人生とは、いつからですかね。定年退職してからを指すことが多いですが、会社を退職した時や結婚した時、人それぞれ、また男女でも違ってきますね。

 

出版社で主に雑誌編集者として働き、レストラン雑誌の編集長を務めた男性は、50歳で畑違いの管理職への異動を打診され、「雑誌の現場を離れるくらいなら、いっそ知識や人脈を生かして飲食店をやってみようかな。やるなら日本酒の良さを伝えられる店」と考えました。

 

ここが、彼にとっての第二の人生のスタートです。50歳の開店です。そして、今年6年目を迎えるそうです。ここまで聞くと、「幸せな第二の人生でうらやましい」となるのでしょうが、幸せをつかむには、それなりの努力も計算も必要です。

 

店のテーマは「古民家を改築した日本酒の店」と明確にします。見つけた店舗物件は築60年の元酒屋。

 

開業にかかる費用は、もともと住んでいたマンションを売却した費用と、早期退職金を充当し無借金で開業。これで、万が一失敗してもリスクは最小限になります。

 

客席は、カウンター10席だけで、従業員は雇わず、固定経費を抑える。そして、雑誌の仕事で、全国の蔵元との人脈があり、300銘柄の日本酒を揃えます。

 

取材体験で「ダメな店が陥りがち」と感じたサービスは避ける。例えば、クーポン券の乱発は、店のイメージを壊し、魅力を失うと言います。

 

結果、「少々歩いてでも、厳選された日本酒が飲みたい」という常連客に支えられ、開店以降、黒字を維持しているそうです。

 

もうおわかりですね。ただの勢いで始めた店ではなくて、店を続けられる戦略が、きちんと考えられていますね。新規開店の飲食店は、3年で半数が消えると言われています。芸能人やスポーツ選手が店を出しても、そのネームバリューだけでは続かないのも、よく聞く話です。

 

幸せな第二の人生をつかむには、そう簡単ではないようです。それでも憧れますね。