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とても負けず嫌いの男の子です。１つ上の兄は、すでに自転車を楽々乗りこなし、寺子屋園児の中でも、数少ない自転車乗れない組に甘んじていることを、本人が一番悔しく思っていました。
そして、つい数ヶ月前には、１つ年下の３歳女の子が、自転車クリアーです。その時の彼の悔しそうな顔が今でも印象に残っています。ところが、補助付き自転車に乗って、「園長先生・・・自転車に乗れたよ～」と言ったものだから、園長の心に火がついてしまいました。
「○○君・・・それは、自転車に乗れたとは言いません。今から、練習を始めます。」
いつもは、園児の挑戦する心を優先していたのですが、今日は、園長の心に火をつけてしまったので、園長主導で特訓開始です。男の子も、園長の本気顔に観念したようです。
「いいかい・・・園長先生が、ずっと自転車が倒れないように、持っているから、自分でペダルを漕いでごらん・・・」
そして、１０メートル進んだところで、「手を離すぞ・・・漕ぐのをやめないこと。顔をまっすぐ畑を見ながら進む」すると、１回で、自分の力で乗ることができました。しかし、ブレーキ操作は、まだ不十分なので、フェンスにそのまま激突です。
しかし、男の子は、何もなかったように立ち上がり「全然大丈夫！」と気合充分です。倒れそうになったら、足を着くことと、ブレーキ操作を教えると、すっかり恐怖心もなくなってきたようです。あとは、自分の力だけでスタートできれば、完全マスターです。
嬉しかったのは、練習中も年上の園児が、「○○君頑張れ！」とずっとエールを送っていました。園長の手が離れると、今度は６歳と５歳の園児が、コーチになって、男の子にコツを教えています。
男の子は、自信に満ちた顔で、「パパとママに乗れたよ！」って言うんだ。と嬉しそうです。今まで、兄しか持っていなかった自転車を、早々に買ってもらえそうです。(笑)
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