熊本県内の学校再開めど立たず

4月14日の地震発生以来、予測不能の余震が収まらない熊本地震によって、住民の避難生活が長期化の様相を呈している中、熊本県内の多くの学校が、再開のめどが立っていない状況です。

 

各学校は、教職員が手分けして、被災した子どもたちの安否確認などの情報収集だけでなく、ほとんどの学校が、避難所になっているので、その対応にもあたっています。

 

このような状況ですから、学校が、通常の授業を行えるようになるまでには、かなりの時間がかかることが想定されます。

 

3・11東日本大震災の時に、私の住むさいたま市西区でも、ある小学校が、校舎の倒壊の危険があるとし、児童は、しばらくの間、近隣の小学校に通学することになりました。しかし、今だから言えるのでしょうが、他校の子どもたちの交流や、今後発生するかもしれない、大地震などの自然災害に対する心の準備という大きな経験ができたとも言えます。

 

熊本では、被災した多くの子どもたちは、自分が通う学校の体育館や校庭の仮設テントで、毎日を過ごしています。そこでは、同じく被災した人たちとの交流を経験します。そして、今週末からは、全国からボランティアの方々が熊本で活動を始めています。

 

「人のために、自分でできることは何なのか・・・」通常の授業がしばらく受けられない、この大変な状況の中でも、逆に、この経験から多くのことを学ぶことにつながれば、大きな勉強と言えるのかもしれません。

 

インターネットの普及に伴い、情報の発信が容易になり、安否確認などが以前よりもスムーズに取れるようになる一方で、「デマ」による混乱も起こっています。熊本市東区内の市立小学校には、具体的な日時を示して「朝11時より肉100キロ焼きます」という内容の情報がインターネット上に出回ったそうです。

 

この小学校では、「デマ」への問合わせ対応で、避難所としての本体の業務に支障をきたしたそうです。こういった、大人のこころない悲しい行為も、反面教師として、学んでもらえれば、被災した子どもたちが、この経験を生かして、大きく、強く、思いやりのある大人に育ってもらえればと、願います。