人とペットの未来へ

我が家には、10年前にやってきたオスの犬がいます。3人の子供が、まだ全員小学生の頃に、よくある「犬が飼いたい!」がきっかけです。しかし、ペットショップで購入するのを良しとしなかった私は、子どもたちを連れて、動物センターの年に数回行われる里親探しの譲渡会で、運よく生まれて4カ月の子犬と出会うことになったのです。

 

もちろん雑種ですが、10年も一緒に生活をしていると、家族同様になってきます。しかし、もう10歳ですから、おじいちゃんです。ここ1カ月くらいで、急激に体力が落ち、階段を上って2階には行けなくなりました。朝の散歩は私の仕事ですが、10分も歩けばバテバテです。水をがぶがぶ飲み、おしっこをためられなくなったので、1日に何回も庭でおしっこタイムです。

 

もちろん、大切な家族ですので、この犬が死を迎えるまで、しっかりと見届けることにしています。このように、大切な家族の一員として飼育されているのならいいのですが、飼育放棄や過度の繁殖など人間の勝手によって保健所に収容され、殺処分される犬や猫は後を絶ちません。

 

群馬県立勢多農林学校では、動物科学科応用動物コースの生徒と教員によって、約80頭の犬を飼っているそうです。彼らは、地域で行われる動物関係のイベントにも積極的に参加し、保育園や老人ホームなどで、動物を通じたコミュニケーションを図っているそうです。

 

平成26年からは、殺処分によって失われる命を一つでも多く救おうと、保健所に引き取られた犬を一時的に預かって、社会化トレーニングを施し、里親への譲渡を促す「人慣れプロジェクト」を行っています。

 

これまで預かった犬は皆、無事に譲渡先が見つかり、里親からは、お礼の手紙も頻繁に届くそうです。

 

犬や猫だけでなく、カメなどの爬虫類や熱帯魚など、ペットを飼うということは、その命を最期まで責任を持つ覚悟が必要です。大人が子どもたちに教えることでもありますね。