児童館の新たな役割

児童館とは、児童福祉法に基づく18歳未満の子どもを対象にした施設で、健全な遊びを与え、その健康を増進し、情操を豊かにすることを目的とする。大小様々な規模で、児童センターなどと呼ぶこともある。

 

なんだか、堅苦しい施設?と思うでしょうが、プラネタリウムがあったり、ボールプールなどの遊戯室があったり、図書館や科学実験コーナーがあったりと、お金がかからないで、子どもが楽しめる場所です。私も、子どもが小さい頃は、埼玉県内の児童館を有効活用させてもらいました。どちらかというと、大人も一緒に楽しめる場所です。

 

全国では、約4600ヶ所もあるそうです。都道府県によって、数にばらつきがあるようですが、児童福祉施設としては、保育所の次に多いとのこと。そんな児童館ですが、最近では、新たな役割を持たせる動きが広がっているそうです。

 

群馬県太田市の児童館では、「こども食堂おおた」という取組みが行われています。1回100円で食事ができるそうです。こども食堂は、ボランティアやNPO法人などが、家庭の事情で十分に食事ができなかったり、独りで食べることが多かったりする子どもらを支援する目的で全国的に広がっていますが、この児童館もその役割を担っています。市の担当者は「食事を楽しんでもらい、子どもたちの居場所づくりにつなげたい」と言います。

 

札幌市では、生活保護受給世帯の中学生を対象に学習支援を行ったり、世田谷区では、「中高生支援館」を設置し、開館時間を延長する曜日を設けて、中高生が学校や家庭以外でゆっくり過ごせる「居場所」を提供しているそうです。また、板橋区では、運営の軸を育児支援に移し、乳幼児が遊べるスペースや授乳室を設置し、0歳や1歳など年齢に応じた遊びのプログラムを実施しているそうです。これなどは、「子育て支援センター」の役割と似ていますね。

 

少子化が進み、地域のつながりが希薄になった現代社会では、児童館に求められる役割も、地域ごとに多様化しています。日本の構造的な問題である、少子高齢化への対応は多岐にわたりますが、児童館の活用についても、各自治体の腕の見せ所という流れになっているようです。

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  • #1

    あかさたな (金曜日, 20 1月 2017 00:53)