「本物」の鉄道製作

今日の寺子屋は、「とうもろこし」の種まきをしました。卒園児からプレゼントされた「未来」という甘い品種です。いい名前ですね。新人寺子屋さんの中には、初めてファームの種まきを経験する園児もいます。「わくわくするなぁ~」とつぶやく3歳男の子・・・これから、苗を植えたり、収穫したりファームでの楽しみが広がります。

 

今日は、遊園地にあるようなミニチュアではなく、本物の鉄道と同じ仕様で走る電車をゼロから作る・・・川越工業高校電気科電車班の取組みの話です。毎年、秋の文化祭で本物の電車が走ることで有名です。私の長男の母校でしたので、文化祭では、電車にも乗りました。(笑)

 

平成27年度は、乾電池だけで実際の鉄道を走るプロジェクトに挑戦し、見事ギネス記録を打ち立てました。これは、全国区のニュースにもなりましたね。

 

平成28年度は、ワイヤレスで車両に給電し走行するという、これまた世界初の試みに挑戦し、文化祭では、完成した電車で多くの来場者を驚かせたそうです。

 

生徒の心を突き動かすのは「先輩と同じことはやりたくない」「今まで誰もやったことがないことをやってみたい」という強い思いです。プロジェクトの難易度は年々上昇し、今では基本的な機械操作以外は、実際に鉄道会社に訪問して本物に触れさせてもらったり、直接指導していただいているそうです。もちろん、母校を訪れる先輩の助言やアドバイスも大きな力になります。

 

また、もうひとつの特徴は、電車班全体を1つの会社に見立て、会社にいるのと同じ環境で作業に取り組むことです。「社員」である生徒が「社長」である教員に求めるのは、資金と材料確保、そして協力企業との交渉だけだそうです。教員は、作業は原則、すべて生徒たちに任せており、生徒たちは、活動を通じて、コミュニケーションを取り、チームワークやスケジュール管理、個々の役割をこなしていくのだそうです。

 

「鉄道会社への就職やプロジェクトの成功が目的ではない。課題研究は、卒業後、社会人として求められる力を実践的に見に付けていく学びの場」と教員は話します。

 

どうですか・・・高校時代に、こんな素晴らしい体験をした生徒たちは、きっと、社会に出ても、荒波に立ち向かう大人になることでしょう。