学童保育の方向性は?

今日は30度を超える暑さで、屋上遊びは「水遊びをすることに異論なし!」となり、子どもたちは、洋服ビショビショで遊んでいました。教室に戻って、お着替えをして給食を食べて、学童の小学生も含めて、全員ぐっすりお昼寝です。

 

3月に子どもたちが植えたジャガイモの試し掘りをしました。5月の雨が少なかったのが影響しているのか、今年の収穫は、小ぶりのジャガイモです。しかし、子どもたちは、顔を真っ黒にしてイモ掘りを楽しんでいました。来週は、ジャガイモ掘り週間となります。

 

さて、小学校の構内や近くの一軒家などを使った、学童保育は、働くママがいる家庭の子どもたちが利用しています。保育園の待機児童と同じで、待機学童も現在の問題の一つです。小学校1年生を優先するので、2年、3年生になると、学童を追い出されるケースもあります。

 

一方、放課後子ども教室という活動があります。放課後や週末の子どもたちの居場所作りため、小学校の空き教室を利用して、勉強やスポーツ、文化活動などを行う事業で、2007年にスタートしました。対象は共働き家庭だけでなく、全児童です。

 

「なんだよ・・・待機学童が問題なら、学校の空き教室で、学童をやってくれればいいじゃん・・・すでに、放課後子ども教室やってるし・・・」と思われた方も多いと思いますが、そこには、縦割り行政のことなど複雑な問題が絡み合っているのです。

 

学童保育は、保育園と同じ厚生労働省の管轄で、放課後子ども教室は、文部科学省の管轄で別々です。学童保育となると、保護者のお迎えが18時や19時になることも多いので、学校としては、教室を貸して、何か事故があれば責任問題を問われるので、避けたいのが本音です。

 

文科省で行っている放課後子ども教室も、実は、平日に毎日行っているわけではなく、土曜日の午前を活用して、「土曜寺子屋」「土曜チャレンジスクール」といった名目で行われることがほとんどです。平日行われても、夕方5時までなので、この時間では、学童の対応はできません。

 

私が、PTA活動をしていた時の小学校が、放課後子ども教室のさいたま市内のモデル校となりました。校長教頭・文科省の担当・厚労省の担当・地域のボランティアそして、PTA会長の私で、何度か打合せをした経験がありますが、文科省と厚労省の担当のギクシャクした空気を鮮明に覚えています。(笑)

 

今は、当時のようなことはなく、一部の学校では、学童の児童が、放課後子ども教室で地域ボランティアの〇〇教室を楽しんだ後に、学童に戻ることが多くなり、縦割り解消の動きがあるそうです。

 

しかし、学校の空き教室を活用した、学童保育には至りません。学童保育は、現状定員一杯状態ですので、宿題も声の大きい児童が「教えて!」と言わないと、少ない指導員では対応できません。そこで、塾の機能を合わせた「民間学童」が増えているのが実態でもあります。

 

公立の学童なら月10,000円以下・・・NPOなどの民設学童なら15,000円・・・学校へのお迎え&勉強も教えてくれる民間学童なら30,000円前後・・・どうせ塾に行かせるのなら民間学童でもいいという需要は増えています。

 

そして、今一番右肩上がりで増えているのが、発達障害児童などを対象にした放課後デイサービスです。

 

私見としては、文科省と厚労省のトップが総理大臣をも巻き込んで、「空き教室がある小学校なら、そこで公設学童を作る」なら、現状ある施設を使用するし、子どもたちの安全も確保されるのでもってこい・・・という単純な発想に落ち着くのですが。

 

この問題・・・学童の方向性も今が転機なのかも知れません。