学校と企業が学びあう

今月に入って、保護者との個人面談を行っています。園児にかかわる内容で話をしているのですが、時々、保護者の仕事のことや、今後の人生設計についての話になることがあります。私が、かつて民間企業に勤めていたことや、保護者のパパママよりも、少しだけ人生の先輩でもあるので、ほとんどが、深い話になってしまうのですが、先日も、義理の父が、民間企業を経験した後に、校長をやっていた話を伺い、深く感銘を受けました。

 

今日は、そんな、学校と企業のタッグマッチの話です。

 

最近では、次世代育成に関心を寄せる企業が増え、公教育と民間企業が連携する場面が多く見られるようになりました。もともと、企業の創業者は、「自分だけ儲かればいい」ではなく、社会貢献を通じて人々を幸せにしようと起業したと、性善説の立場で考えます。当然、社会貢献するには利益を上げることが必要です。赤字企業では、十分な社会貢献はできませんね。

 

つまり「論語と算盤(そろばん)」のバランスを常に考えなければ、企業経営は成り立ちません。一方、日本は、少子高齢化を迎えるまでは、社会的な課題は行政が税金を分配して対処し、企業は収益を上げ、納税することで社会を支えてきました。しかし、税収も減少し、学校教育も社会で通用する人材を育成することが急務となった今、企業の「現代版論語と算盤」への期待が大きくなったと言われています。

 

現在、企業の学校教育支援は、本業を生かした出前授業や職場体験の受け入れなどが中心です。また、冒頭の保護者の話のように、民間企業出身の校長、副校長や教頭による、学校マネジメントの拡大もあげられます。おやじ園長は、幼児教育の分野ですが、民間企業出身の園長です。(笑)

 

今後、大切になっていくのは、企業人と学校の教職員が交流する中で「社会の一員としての学校」「企業の教育的側面」を実感することだと言われています。まずは、形からになりますが、学校の先生全員に、ちゃんと名刺を作ってもらいたいですね。

 

ここ1年くらいですが、イエナプランの勉強会で、学校の先生との人脈が広がりました。まだまだ、広がっていくことでしょう。企業人だった私が、園長として、教員との交流の中で、何か見出していければと考えています。