ガマの穂

いきなりですが・・・ガマの穂をご存知ですか?

 

水辺に見られる植物で、水の中に根を張り成長し、葉の高さは1~2メートルになります。秋になると、そこに「ガマの穂」と呼ばれる花をつけるのです。花と言っても、きれいな花びらがあるのではなく、屋台で売っているフランクフルトのような、特徴ある形をしています。

 

9月に保育園の親子遠足で行った北本自然観察公園で、子どもたちは、このガマの穂を手にしました。「なんだこれ?・・・ソーセージみたい・・・おもしろいかたちをしているね・・・」なんて子どもたちが言っていたのですが、この時は、まだ固い穂でした。

 

それが、今ちょうど、ガマの穂から種が飛び出す姿が見られるそうです。これが、マニアックな視点ではありますが、どんなにすごい科学の実験よりも面白いのです。

 

ガマの穂を手でモミモミすると、あら不思議・・中から煙がもくもくと立ち上がるように、綿毛の種が出てくるのです。すごい勢いで飛び出してきます。保育園の子どもたちにも見せたい光景です。

 

実は、長さ20センチほどのガマの穂の中に、種である綿毛が、およそ35万個も詰まっているそうです。

 

ガマの穂と言えば、古事記にある「因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)」の話が有名ですね。ウサギが海の対岸に渡るために、サメに「俺たちの仲間とどっちが数が多いか、数えてやる」といって、海にサメを並ばせて、背中の上をピョンピョン数えながら進みます。そして、最後のところで「騙したんだ!」と言ってしまい、怒ったサメが、ウサギの毛をはがして丸裸にしてしまう話です。

 

そこを通りかかった神様が、ウサギにガマの穂を体につけなさいと教えて、一命をとりとめたというオチですが、実際にガマの穂の花粉は、止血効果があり傷薬として使われていたそうです。

 

どうですか・・・ガマの穂は、水辺に広く見られる植物ですので、子どもを連れて、超おもしろい実験&「因幡の白兎」の読み聞かせ&薬の話の講釈をたれてみるのもいいかもしれませんね。(笑)