街から本屋が消える

今日は、恒例の新年飲み鉄の旅を中学、高校時代の仲間たちと、楽しんできました。

東京から「踊り子号」に乗ります。昭和50年代の国鉄時代の古い車両を選ぶのが、おやじたちの選択です。この車両もあと2、3年で無くなることでしょう。

 

「踊り子」が出発すると、飲み鉄ですので、すぐに「乾杯!」そして、この段階でようやく、どこで降りるかを決めます。この無計画なところがいいのです。熱海や伊東は、観光地なのでパス・・・伊東から先は遠すぎるのでパス・・・と、ワイワイ言いながら、熱海と伊東の間にある「網代」で降りることにしました。

 

無人駅を降りると、すぐ前が海です。漁港や自家製の干物屋さんが並ぶ通りを歩きます。観光客はほとんどいません。街をブラブラ歩き、お腹が空いたところで、いい店がありました。

 

サザエのつぼ焼き、金目鯛の煮付けに、イカを一本まるごと刺身にしてもらうなど、地ものの魚貝類を堪能します。イカの肝や卵は普段はなかなか食べられません。座敷の前には海が広がり、カモメが飛び交う光景は、時を忘れてしまいますね。

 

さて、私が中学時代、学校の正門前に「みどり書房」という個人経営の小さな本屋さんがありました。放課後は、生徒たちのたまり場になっていました。みどり書房で店主おすすめの文庫本をよく読みましたね。

 

しかし、こんな小さな街の本屋さんが、どんどんなくなっています。あるデータでは、2007年に全国には17,327店あった書店数が、2016年には、14,098店へ減少しているそうです。ここ数年は、1日に1店舗の割合で、街中から本屋が消えているという計算です。

 

帰りの埼京線の中では、7人掛けのシートに座っている客の5人が、スマホを見ています。本を読んでいる人は、車両に1人だけでした。時代の変化は当然あるのですが、紙の本を読む習慣が、少なくなるのは寂しい限りです。

 

保育園では卒園児が、国語辞典を持ってきて、お昼寝タイムに言葉の意味を調べる勉強をしていたのですが、翌日には、もう1人の小学生が、国語辞典を持ってきました。二人で、お互いの国語辞典をとっかえひっかえしながら学ぶ姿を見ると、まだまだ、紙の書物には頑張ってもらいたいですね。