燃える男の冷静な対応

今週に入って、保育園でもインフルエンザが拡大の兆しです。毎年のことですが、働くお母さんが、仕事を休まなくてはならなくなったり、調整能力を発揮してもらったり、本当に頭が下がります。「これ以上・・・増えないでくれ!」と祈るばかりです。

 

さて、1月4日に70歳で亡くなった、星野仙一さんの話をします。私は、隠れアンチ巨人で子どもの頃を過ごしていましたので(クラスのほとんどが巨人ファンだったので言えなかったのです・・・)、星野投手が、巨人戦になると「燃える男」となり、気迫を前面に打ち出して、巨人をねじ伏せる投球に、スカッとしたものです。

 

どうしても、星野仙一さんのイメージは、気性が激しい・・・ケンカ早い・・・と思われがちですが、現役を引退して、解説者としては、科学的に試合に勝つための認知能力の必要条件を丁寧に説いたのです。何だか違う一面を見ました。確率の高いセオリー重視の考え方です。

 

私が、営業マンの頃、担当する〇〇〇髙島屋のリーダーが、メンバーとのコミュニケーションで悩んでいる時がありました。その時に、星野仙一さんの「リーダー論」の本をプレゼントしました。部下を統率するための「星野の流儀」がしたためられていました。

 

一方、監督業では、揺るがない覚悟のある指導ビジョンを持っていました。それは、非認知能力の育成を図ったと言われています。

 

どの選手も、げきを飛ばされても必ず自分を見ていてくれるという信頼感を抱き、東日本大震災の時は勝つことが人々への勇気と力になると言い続けました。

 

あの東北の弱小球団であったチームを日本シリーズで優勝を決める最後、前日160球投げて敗戦した田中投手を登板させ、日本一となりました。この勝ち方で、選手たちの非認知能力が一気に盛り上がったことは、記憶に新しいところですね。セオリーでは考えられないことですが、この勝ち方が、チームワークをさらに強め、多くの人々に感動を与えてくれました。

 

星野仙一さんは、認知能力だけでなく、非認知能力の重要性をプロ野球選手にも必要と考えたのです。燃える男の冷静な対応・・・でも、とことん燃える姿は、私たちの心に永遠に残ることでしょう。