学校の先生の通知表

まもなく学年末を迎え、学校の先生は、通知表をつくる作業に入ります。子どもたちは、担任に通知表で評価されますが、学校の先生は誰がどのようにして評価するのかご存知ですか。

 

一般の企業であれば、上司が部下を評価し、部下の給料や賞与が決まる場合が多いですね。評価方法は、会社によって色々ありますが、一般的には3つの項目で評価されます。

 

1つ目は、成績考課です。営業だったら、売上目標や利益目標を達成したか否か。管理部門であれば、業務改善や経費節減がなされたか・・・です。

 

2つ目は、情意考課です。責任ある仕事をしたか・・・チームプレーはどうか・・・規律性は問題なかったか・・・です。

 

3つ目は、能力効果です。個人の持つ能力に対しての評価です。これは、仕事ができるか否かというところにつながります。

 

この3つの配分は、新人であれば、やる気やがんばりを評価する情意考課の比重が高く、管理職なら、成績考課だけという場合もあります。規律性などできて当たり前、能力もあって当たり前、あとは結果を出すだけ・・・というシンプルですがシビアな評価です。

 

そして、まともな会社は、上司が評価した内容を部下にきちんとフィードバックして、次年度の目標設定や、お互いの考え方に相違があれば、きちんとすり合わせをするのです。評価については、ブラックボックスではなく、なるべくオープンであることがベターですね。

 

さて、学校の先生の場合はどうでしょうか。成績考課は?・・・難しいですね。予備校ではないので、〇〇高校や△△大学などの難関校に合格させた実績とか、全国統一学力テストでクラス平均の点数が良かったとか・・・これも、違いますね。

 

能力効果は?・・・これも、アクティブラーニングの授業が上手とか、保護者対応が抜群とか、項目は作れそうですが、評価は難しいですね。

 

実は、先生の給料は、教員の経験年数による年功序列型給料がほとんどだそうです。また、校長の評価が反映される自治体もあるようです。

 

では、校長の評価はどうなっているのか・・・教員一人一人の授業を見て回る時間はあまりありませんね。そこで、担任が付けた通知表をチェックすることが多いようです。

 

担任の評価した内容が保護者に的確に伝わるように記述されているか・・・生徒の学習の成果が上がらない原因を、本人の努力不足と性格によると記述されていないか・・・生徒が成長するための次のステージへの課題がきちんと記入されているか・・・つまり、通知表には、担任の学級経営の在り方が反映されているのです。

 

どうですか・・・我が子の通知表をチェックしてみませんか。そこに、担任の意欲が見て取れるかもしれませんね。そして「この先生はダメだ!」と嘆くのではありませんよ。先生の今後の成長につながるように、親の対応も大切ということです。