非認知能力を教える側

「非認知能力」という言葉がずいぶんと定着してきましたね。子どものやる気や自制心、社会性などを育む力です。また、知能指数(IQ)などで測れない内面の能力とも表現されます。認知能力とは、勉強などの学習能力です。

 

「非認知能力」は、2000年にノーベル経済学賞を受賞した米国のジェームズ・ヘックマン教授の研究で注目されました。幼児教育で非認知能力が培われた子のグループはそうでない子のグループより持ち家率や収入が高く、犯罪率や生活保護受給率が低かったという長期にわたる研究です。

 

スポーツの世界でも、一流のアスリートは、「負けないぞ!」という気持ちや、チームをまとめる「チームワーク」に長けています。ホワイトきゃんばすの体操教室で連携する、クラブネイスさんもスポーツを通じて、非認知能力を育むことをうたっています。

 

さて、今日は、「非認知能力」を教える側の人材の話です。

 

実は、今の学生の世代は、コミュニケーション能力や粘り強さは苦手と保育者を養成する側の大学などは指摘をします。昭和時代のおやじ園長は「今の若者は・・・」と決して嘆くことはありません。優れた若者が多いことも理解していますが、「非認知能力」を意識した教育は受けていませんね。

 

ちょうど、幼稚園の運動会などで、勝ち負けをつけさせずに、みんなで手をつないでテープを切って、全員一等賞という世代です。「負ける悔しさ」「勝つ喜び」「チームワーク」を学ぶ機会が少なかったかもしれません。

 

現在、多くの保育園や幼稚園で、「非認知能力」を意識した取り組みが行われていますが、そこには、保育者側のスキルアップという課題もあるようです。

 

ホワイトきゃんばすの子どもたちを見ていると、園長の「活!」や昭和世代の職員たちの指導もさることながら、子どもたちにとって、「非認知能力」を高める一番の影響力は、他の園児なのです。

 

ホワイトホワイトきゃんばすは、異年齢の環境ですので、タテの関係の中で、さらに「非認知能力」が育まれています。今は、夏休みで、卒園児の小学生たちが、毎日のように登園しているので、0歳児から小学校3年生までの8学年が一堂に会して・・・となるのです。

 

ホワイトホワイトきゃんばすでは、ちょうど2年前くらいから「非認知能力」を意識した取り組みを行っていますが、頼りにしているのは、子どもたち同士のかかわりなのです。