「果実」を得るには・・・

 今日は、雨が降ってしまったので、教室内で運動大会です。マットやトランポリンでサーキットトレーニングを楽しんだ後は、綱引きに挑戦です。勝ち負けがつく競技は、運動会以来でしたが、予想以上に燃える子どもたちです。真剣勝負に緊張感が走ります。

 

最後は、恒例の「イス取り合戦」です。ここでも、負けた園児が次々に悔し涙を流します。楽しんでもらいたいゲームですが、子どもたちの多くが「勝ちたい!」と思っています。しかし、イス取り合戦は、残酷なことに、勝者はたった一人です。

 

さて、保育園の屋上には、大きく育ったビワの木があります。毎年春になると、「子どもたちが先か・・・鳥たちが先か・・・」で、ビワの実を美味しくいただいています。開園してからずっと、ビワの皮を黙々とむく子どもたちの光景が春の風物詩です。

 

また、今年は5月から6月にかけて、屋上のクワの木に赤い実が10個くらいですが、新たに発見しました。早いもの勝ちの園児のお腹の中へあっという間になくなりました。(笑)

 

ホワイトきゃんばすのあるショッピングセンターは、25年前に開店した古い店ですが、屋上に、ビワの木を植えていただいたことを感謝したいですね。当時は、ここに保育園ができて、子どもたちが食べることなど、考えもしなかったことでしょう。

 

ある中学校は、開校して30年の歴史的には浅い学校です。地域の子どもの数が増えて、川のそばの田んぼを埋め立てて建築・・・周りには見事に何もなかったそうです。そこで、当時の職員が、地域の人たちの力を借りて、大量の実のなる樹木を植えたそうです。

 

30年経った今は、学校のまわりをひと回りするだけで、柿・カリン・クルミ・ザクロなどの果実がカゴいっぱいに収穫できるまでになったそうです。中庭では鳥が鳴き、2階の事務室は西側にあっても、枝葉が西日を遮ってくれるそうです。木々があると、風も涼しいですね。

 

30年前の人たちが、いつか、この学校の生徒や職員が楽しんでくれるだろうと考えてくれたのでしょう。未来の子どもたちに・・・といったところでしょう。

 

保育園の子どもたちが、大人になって社会で活躍するようになるまでは、まだ何十年も先の話です。豊かな実をつける果実も、何年もかけて大きくなっていくのです。子どもの成長は、時間をかけて、じっくりと・・・「この苗木に大きな果実が実るのを願って・・」という思いで、子どもたちを見守っていくことにします。