一日花(いちにちばな)

今日は、花の命は短くて・・・とても、はかない話です。

 

乾燥した路地などでよく見かける花です。はい、野草です。

 

ポピーみたいなつぼみが、うつむきかげんにあります。花は、橙紅色から紅色の美しい花を咲かせます。群生して咲くので、野草とはいえ、とても美しい花です。果実はふたのついたシャンパングラスのような形をしています。

 

たぶん、どこからか種が風に飛ばされてきたのでしょう。屋上ファームに、この紅色の美しい花のつぼみを発見しました。調べてみると、「ナガミヒナゲシ」という地中海原産の帰化植物です。

 

そして、驚くことに、朝咲いた花は、夕方には落ちてしまうのだそうです。たった一日しか花を咲かせないのです。道ばたでは、群生する花を見かけるので、何日か咲き続けているのかと思っていたのですが、次々と1日限りの花を咲かせていたのです。

 

このように、1日だけ開花する花を「一日花(いちにちばな)」と言うそうです。屋上のナガミヒナゲシも咲いた日を逃したら、その花は二度と見られないということです。

 

実は、沖縄などの南国に見られる「ハイビスカス」も一日花だそうです。どうして、一日ではかない命を終えてしまうのか…その理由はよく分かっていないそうですが、植物は、花を咲かせることが目的ではなく、いいタネを残すことが目的なので、そのような花も生まれると言われています。

 

サボテンの種類の中には、花が咲くまでに50年かかり、たった一晩で散ってしまう種類もあるそうです。

 

何とはかないことか・・・今日は、野草を眺めながら、センチメンタルな気持ちになってしまいました。(笑)