月見草

本日、悲しいニュースが入っていました。あの野村克也さんが84歳で亡くなりました。

 

私が、社会人になって、野球関係の本で一番読んだのが野村さんの本です。もちろん、そこには、野球を通じて、社会人として生きていくすべも書かれていたからです。

 

彼は、45歳まで27年間も現役を続けました。2901安打、657本塁打、1988打点は、すべてにおいて日本プロ野球の歴代2位の記録です。凄い選手ですが、解説者、監督時代において、ある意味、プロ野球の概念を変えた人だと思っています。

 

野村スコープでの解説を初めて見た時は、衝撃的でした。投手の配球がいかに大切であるか・・・アウトカウントやランナーの状況で、もちろん変わってくるのですが、それを見事に当ててしまう。当時の野球解説者は、「結果論解説」が多く、「ここでは直球でなく変化球だった。だからホームランを打たれたんです」みたいな解説でしたね。

 

野村さんは、すでに現役時代に、投手の過去のデータを分析し、配給を読むことを意識していました。そして、6割以上の高い確率でその配給を当てていたそうです。おのずと、ヒットになる確率が高くなるということです。決して体格に恵まれていたわけでなく、「ひまわり」に例えた王選手や長島選手のような野球センスがない自分には、何ができるか・・・常に考えるプロ野球選手だったのです。

 

シーズンを通してのペナントレースと日本シリーズのような短期決戦での戦術の違いも野村流は明確でした。ある年に開幕3連線で、ジャイアンツから3連勝したのですが、ただの3勝ではなく、優勝につながる勝利と分析し、開幕3連線に全戦力を投入します。そして、この年のリーグ優勝をやってのけます。

 

野村さんからは、「何事にも、きちんと分析して考えて、自分の意志で立ち向かっていきなさい!」というメッセージを私なりに、もらったような気がします。

 

まだまだ書き足りませんが、心よりご冥福をお祈りいたします。