9年目の3月11日

東日本大震災があった年は、今年同様プロ野球の開幕が延期にはなりましたが、高校野球は行われました。本日の春の選抜高校野球中止の一報は、高校球児の思いを考えると、何も言えません。東日本大震災にかかわる一連の追悼式等の行事も中止となり、なんだか、やりきれない気持ちだけが残りますね。

 

今一度、気持ちを持ち直していかねばなりません。保育園では、昨日の寺子屋と、本日の避難訓練の後に、東日本大震災の話をしました。もちろん、9年前の3・11には、保育園ホワイトきゃんばすもありませんし、園児たちも生まれていませんでした。

 

昨日の寺子屋では、「3・11の大地震の時に、パパやママが何をしていたのか、聞いてごらん」と宿題を出しました。

 

すると、今日の連絡ノートには、子どもからの話を受けて、3・11ドキュメントを書いてくれた保護者がいました。自分たちの3・11の体験を我が子に伝えないといけませんね。

 

さて、「風の電話」をご存知ですか。天国につながるただ1つの電話と言われています。

 

岩手県三陸海岸を見下ろす丘に置かれた私設の電話ボックスで、まっ白な電話ボックスの中には、黒電話が置かれています。しかし、この電話ボックスには電話線がつながっていません。

 

黒電話の前には「風の電話は心で話します。静かに目を閉じ、耳を澄ましてください。風の音が、又は浪の音が、或いは小鳥のさえずりが聞こえたら、あなたの想いを伝えてください」というメッセージがあります。

 

そして、1冊のノートが置かれていて、そこには、この「風の電話」を利用した人のたくさんの想いが記されているそうです。

 

東日本大震災で亡くなられた人や、行方不明で会えないままの人へ、この「風の電話」を通じて語りかけるのです。

 

とても切ないかもしれませんが、受話器を耳にすると、落ち着いて話ができるそうです。この電話で、心を持ちなおした人が、何万人もいるそうです。

 

私は、この場所に行ったことはありませんが、とても素敵な場所ですね。9年前の出来事は、決して忘れることはできませんが、こんな素敵な話は、まだまだたくさんあるのかもしれません。少しでも、前を向いて生きる糧になってもらいたいですね。