先生の働き方改革

今日も穏やかな春の陽気の中・・・子どもたちの屋上遊びは、やりたいことを楽しむ姿が見られます。ファームにトマトの苗を植える準備で、園長の草取りを手伝う園児・・土の中からハサミムシが出てきました。

 

料理ごっこにはまる園児は、食器の中へ、様々な食材に見立てた草や花を入れて、料理に夢中です。自転車に乗るのも気持ちがいいですね。今起きている不安を忘れられる、ほっこりした時間です。 

 

さて、ある教頭先生のコメントです。「臨時休校中の学校では、今教員は、午前8時半に出勤し予定の仕事を終えて午後5時に帰れます。現在の勤務時間は、働き方改革の視点から見れば、満点であるが、働いた充実感を持って帰宅している教員は一人もいませんね」

 

一昔前の学校(今も変わらないかもしれませんが・・・)では、児童生徒が下校した午後6時過ぎから事務仕事にかかり、特に年度末の3月は、多くの教員が午後9時ごろまで残って仕事をしています。しかし、職員室にはなぜか活気があったと、その教頭先生は語ります。

 

そんな状況が、決して教員の働き方のあるべき姿とは言えないでしょうが、私も、若き営業マン時代は、外回りから事務所に帰ってきて、それから終電まで、お客様である得意先への書類の作成などの事務仕事をしていた記憶が蘇ります。「24時間戦えますか!?」のCMがジャパニーズサラリーマンを鼓舞していた、古き時代の話です。

 

教頭先生は、こう続けます。「私たちは、児童・生徒と関わる教員活動を仕事に選んだのであり、定時の出勤・退勤を求めているのでない。今回の臨時休校で、私たちの仕事とは何か、私たちにとっての働き方改革とは何か・・・を深く考えさせられた」と言います。

 

先生の仕事は、子どもたちの成長につながる教育や関わりだけでなく、保護者対応や地域の人たちとの調整など、多岐にわたっています。しかし、「子どもがいない中での仕事」が、どれだけ充実感がない仕事になっているか、多くの教員が今回の件で、身をもって感じているのでしょう。

 

今回の騒動で、多くの人が、自分の今までの仕事のあり方を考えるきっかけができました。と同時に、自分の仕事で大切なことや仕事の本質を考える機会にもなったはずです。

 

働き方改革は、勤務時間や残業削減といった数字上のことだけではありません。自分の仕事のこと、家族の事、自分にとって幸せなライフスタイルとは・・・この機会に、じっくり考えたいですね。