「人に迷惑を掛けない」美徳

今日は、毎月恒例の「お誕生日会」です。給食の先生が心をこめて作ったケーキをみんなで頂きます。いつより贅沢なおやつとなります。寺子屋3番、年少園児の女の子は3歳から4歳になりました。「4歳だから寺子屋2番(年中)になった」と大きな勘違いをしていました。(笑)

 

さて、私が子どもの頃は、よく親から「人様に迷惑をかけてはいけないよ」と言われました。何度も何度も言われた記憶があります。たぶん、私の親だけでなく、日本人の親は、ほとんどこのセリフを我が子に言っていますね。

 

東アジアの都市を対象にしたデータで「3~6歳の子がいる母親の回答」が数値化されています。「将来・・・どういう子になってほしいか?」で、『人に迷惑をかけない』という項目の選択率です。

 

日本(東京)は66%で、ざっと2/3の母親が、我が子に「人に迷惑を掛けない子に育って欲しい」と思っています。この数字・・・東アジアの都市では断トツです。

 

台北24%・ソウル21%・北京7%・上海6%です。どうですか・・・日本以外のアジアの国々は、たぶん「人様に迷惑を掛けてはいけないよ」と子どもに教えることが、ほとんどないのかもしれませんね。

 

データにはありませんが、インド人の親はこう子どもに教えるそうです。「お前も迷惑を掛けているのだから、他人からの迷惑も許せ」と説きます。

 

日本と比較すると、人口もはるかに多く、多文化共生の国ということもありますが、説得力でいうと、インドの考え方の方が的を得ていますね。

 

日本人に刷り込まれている「人に迷惑を掛けない」美徳は、そうはおっしゃいますが、人は誰しも生きているだけで他人に迷惑を掛けています。互いの迷惑と折り合いをつけながら生きていくことで、社会の中で自分の存在を確立できているのが現実ですね。

 

「迷惑はお互い様・・・」という寛容の精神を持つことが、これからの日本に求められることかもしれません。多国籍化が進み、日本も多文化共生の国になっていくことだけは間違いありませんね。