ドーナツの穴

屋上は、今日も秋晴れで遊ぶのにはもってこいの季節となりました。最近のブームはローラースケートです。自転車もそうですが、「簡単にクリアできない」ところが、子どもたちのチャレンジ精神をくすぐるようです。

 

ローラースケートができるようになると、楽しいだけではなくて、バランス感覚も体幹も足腰も鍛えられます。そして、すぐ前を見るのではなく10メートル先を見るのが上手に滑るこつです。なんだか、仕事と同じですね。今日明日をあくせくするうちは、いい仕事はできませんが、少し先まで考えた仕事は、説得力がありますね。

 

さて、今日は「ドーナツの穴」の話です。今から何年か前に、「ゆとり教育」が導入されました。その時に、ある校長先生は「ゆとりなんて、ドーナツの穴みたいなもんだ!」と言ったのです。意味わかりますか?

 

ドーナツの穴は、ドーナツには穴がなければ美味しくないから、穴をあけてる・・・わけではありません。ドーナツの穴は生地に火が通るように作っているだけであって、実在するのは、穴ではなく生地です。

 

なんとなく、わかってきましたか?ドーナツ(モノゴト)の本質は、その生地(実体)であって、穴(空白)ではないということです。

 

子どもたちの教育は、学習であり学び合いであって、それを上手にやっていく中で、その副産物として、ゆとりが生まれてくるのです。ゆとりありきの教育は、本末転倒とこの校長先生は言っているのです。

 

「間(ま)や空白を生かす中身が大切で、実在しない空白を追い求めようとすると、幻を探してさまようことになる」とも、その校長先生は言っています。その通りですね。

 

どうですか・・・「ドーナツの穴」のフレーズは、あなたの仕事の中でも使えそうですよ。会議などで、議論が本質から外れてしまった時に、「今の議論は、ドーナツの穴のようで、全く本質からそれていますよ・・・」と言ってみると、あなたの株があがりますよ。(笑)