子どもたちの美術鑑賞

今日は、天気予報が前倒しになって、朝からお日様が輝いています。気分的には、外を散歩したり、ガーデニングで庭いじりや家庭菜園があるなら畑仕事もいいですね。そして、たまには美術鑑賞もしたくなってきます。

 

そんな感じで、美術館に足を運ぶと、私たち大人は、一点ずつ丁寧に説明パネルを読んでしまいます。作品を鑑賞する時間以上に、説明や解説を読み込んでしまいますね。そして、この作品は「有名な作家の美術作品だから素晴らしい」と先入観で評価してしまいがちです。そこには、自分の感性など、どこかに行ってしまっているのです。

 

ニューヨーク近代美術館で勤務していたアメリア・アレナスさんが始めた鑑賞教育が、多くの学校の美術の授業で取り入れられているそうです。

 

まずは、一枚の絵をスクリーンに映し出す。「さて、この絵の中では何が起こっているんだろう?」と問いかけて、鑑賞者同士で対話をさせながら、自分の感じたことや考えたことを深めていくという授業です。

 

もちろん、作品のタイトルも作者も事前に教えません。子どもたちが、先入観なしに、作品と対峙して心に浮かんだことを話すのです。個々の経験や体験に基づき、感じ方が違うことを子どもたちは知ります。

 

どうですか・・・これからの時代は、「正解のない問題に対して、どうやって自分の答えを見つけられるか」なんて、よく言われますが、まさに、この美術鑑賞の授業では、正解のない世界を考えるきっかけになるかもしれませんね。

 

これは、案外、美術鑑賞だけの話ではありませんね。私たちは、他人や世間の評価というノイズを取り除いて、目の前のヒトやコトを見つめる時間が必要かもしれません。