憎めない害虫④「ダンゴムシ」

屋上ファームで、収穫したじゃがいもやさつまいもに、かじったような跡が残っていることがあります。犯人は、「ダンゴムシ」です。しかし、子どもたちには大人気の虫です。虫嫌いで、触ることができない園児が、一番最初に勇気を出して手に乗せるのが、ダンゴムシです。

 

害虫というイメージは、ほとんどありませんね。保育園でよく流れる「進めダンゴムシ」の曲では、ダンゴムシは地球をお掃除してくれる~♬というフレーズがあります。枯れ葉や昆虫の死骸などを食べて土に返す「分解者」の役割をしているからです。

 

ダンゴムシは、虫類ではなくて、甲殻類の生物なので、エビやカニの仲間です。海に行くとすばやく動く「フナムシ」がダンゴムシに近い仲間です。子どもたちは、ダンゴムシに触ると団子状に丸くなるのを楽しみ、元に戻るまで飽きずにじっと観察しています。

 

ダンゴムシは、脱皮を繰り返して大人になるのですが、最初に下半身、後から上半身と2回に分けて脱いでいきます。2回の脱皮には、数日かかかることがあるそうです。私は、ダンゴムシの脱皮を見たことがありませんので、子どもたちと、屋上で意識して観察することにします。

 

小学生の夏休みの自由研究で、大人気なのが「ダンゴムシ」です。かつお節をエサにして仕掛けると、たくさん採集できたなど・・・子どもなりの研究が行われていますが、ダンゴムシは交替制転向反応という現象が知られています。例えば、T字路がいくつも連続するコースでは、最初に右に曲がったら、次は左、その次は右と交互に進むのです。この理由はまだはっきりとしていないそうです。

 

「左右の足の負担を均等にする」「天敵などから逃げる時に有効」などの説がありますが、小学生が、自由研究で真相を解明してくれるかもしれませんね。