大人の発達障害

今日は土曜日なので、小学生と在園児の関わりが生まれるのですが、1年生女子のアドバイスです。「いい。小学生になったら、給食でキムチチャーハンが出るからね。ちゃんと食べられるようにしておきなさいよ!」です。笑えます。(笑)

 

さて、保育園の保護者の職場での悩みです。年上の部下が、大人の発達障害なのでは?しかし、本人に「病院に行って診断を受けるように」とは言えません。本人は、自分が発達障害かもしれない?とは思っていません。悩む保護者が読んでいた「職場に発達障害かもしれない人がいたら」を借りて読みました。

 

これは、とても難しい問題で、日本において「発達障害」という「脳のクセ」がもたらす、仕事上のマイナス行動への理解が進んでいかないと、なかなか解決できません。

 

私は、今でこそ、園長という立場で仕事をしていますので、発達障害は身近なことですが、サラリーマン時代は、「何で○○は、整理整頓ができないんだよ!」「○○は、コミュニケーション能力が欠如しているから、大事な商談は任せられない!」なんて言いながら仕事をしていたこともありました。

 

デスクが乱雑になっても全く気にならない傾向は、ADHD(注意欠如多動性障害)であり、コミュニケーションが苦手な傾向は、ASD(自閉症スペクトラム症)という発達障害に見られる行動です。個々によって、症状は全く違ってきますので、1つのパターンに当てはめることはできませんが、学生時代は、大きな問題がなかったのに、大人になって働きだしてから、ADHDやASDの症状が顕在化するというパターンが、「大人の発達障害」です。

 

発達障害について記したコミック「なおりはしないが、ましになる」の作者、カレー沢さんは、学校生活に支障はなく、成績はむしろいいほう。しかし、「生きづらさ」を意識するようになったのは、会社員として働きだしてからだそうです。

 

「仕事をみんなでやるという発想ができなくて、コミュニケーションも苦手。いつの間にか孤立して何かあっても報告できず、一人で抱え込んで限界を迎えて辞める。その繰り返しでした」と語ります。自分の障害を疑うも、職場を休んで受診するまでではなかったそうです。漫画の仕事に絞ってから違和感が高まり、散らかった仕事部屋も荒れたままで、ストレスがたまり、「何かがおかしい」と病院に行くと、ASD(自閉症スペクトラム)とADHD(注意欠如多動性障害)を併せ持つ「グレーゾーン」と診断されました。

 

このグレーゾーンというのは、とてもやっかいで、リクルートワークス研究所は2019年「職場における発達障害グレーゾーン研究会報告書」の中で、「10人に1人がグレーゾーンという指摘もある」としています。

 

一方で、発達障害の傾向がある人向けの専用プログラムで訓練する医療機関も増えているようです。コミュニケーションのロールプレイやグループによる話し合いで、同じ悩みを持つ人同士で、情報を共有できる環境を作っているそうです。目的は「自分の得意・不得意の偏りを把握し、どうバランスを取っていくか考え実践していく」ことです。

 

民間企業で大切なことは、利益を出し社員や株主に還元することや、社会貢献を通じて、世の中の役に立つことです。渋沢栄一の「論語と算盤」ですね。障害がある人を採用することも当たり前になってきました。そして、次の段階は、大人の発達障害かもしれない人、グレーゾーンの人も含めて、どう組織づくりを行っていくか・・・とても難しいですが、現代社会の課題であることは間違いありません。