宇宙のしくみ⑤ お月様

サマーキャンプで天体観測をした夜は、ちょうど満月でした。天体望遠鏡で見た土星は、満月の左側にあるとのことでしたが、満月は、はっきりと肉眼で見えます。○○光年といった、はるか遠い場所に月があるのではなく、約38万キロの場所で、新幹線のぞみ号なら、53日で到着します。(普通に考えれば遠いですが・・・)

 

天体望遠鏡では、さらにはっきりと満月を見ることができました。小川げんきプラザの石井さんが「うさぎがいるから探してごらん」なんて言うものだから、子どもたちの妄想が膨らみます。「うさぎが、お餅をついて、おいしそうに食べている」と・・・(笑)

 

子どもたちが、うさぎに見えたのは、月に衝突した微惑星によってできたクレーターが表面にたくさんあるので、そう見えるです。そして、月面は真空です。音も聞こえないし、風も吹きません。地球のように空気があって、雲が雨を降らせることはなく、大気は宇宙空間へ逃げてしまったのでありません。

 

そのせいで、太陽光のあたるところは、温度が100℃以上になり、日かげでは-170℃ぐらいまでになります。温度差270℃なんて、地球では想像できませんね。

 

太陽のまわりを回る惑星が「地球」ですが、その地球のまわりを回る衛星が「月」です。月と地球は、お互いに引力によって引き合っています。潮の満ち引きは、月の引力によって起こります。月が誕生した約45億年前は、地球と月の距離は約2万4000キロでしたが、月は地球から年間3.8センチずつ遠ざかっているそうです。

 

1969年にアポロ11号で、人類が初めて月面に立ちました。その後1972年のアポロ17号以降、人が月に降り立つことはありません。宇宙開発が進んだ現代において、どうして50年も人は月に行かないのか?不思議に思いませんか。私もそう思っていました。

 

その理由は、2つあるようです。1つ目は、「金がかかる」ことです。アメリカのアポロ計画には、約50万人がかかわり、現在のお金に換算すると、60~90兆円に費用です。もちろん、現代の技術なら費用は抑えられるかもしれませんが、2つ目の理由として、「行く必要がない」からです。つまり、それだけの費用をかけても、見返りがな

いのです。かつては、アメリカとソ連が、宇宙開発を競っていた時代で、月に行くこと自体に価値があったのです。

 

今後は、国レベルではなく、民間レベルで「月旅行」という需要にシフトするかもしれませんね。そして、月に「宇宙ステーション」を作り、近い未来には、月移住という計画が進むようなら考えられるかもしれません。

 

でも、100℃から-170℃の環境です。かぐや姫も現実には住むことはできませんね。私は、「お月見」で、眺めるているだけで十分ですが・・・(笑)