相談できない国「日本」

寺子屋園児が毎週金曜日に行っている体操教室。コーチの一人の女性コーチが、本日でお別れとなりました。今日、鉄棒の逆上がりを成功させた年長男子・・・これで、3人目の成功です。女性コーチへのプレゼントといった感じです。

 

退職の理由は、「お嫁さんになるから」です。体操コーチという仕事柄、妊娠・出産のことを考えてのことでしょうが、今の時代、結婚退職というパターンは、むしろ珍しいのかもしれませんね。まぁ、人生いろいろですし、自分の人生は自分で決めるものですので、末永くお幸せでいてください。○○先生、長い間ありがとうございました。

 

さて、現在のコロナ禍では、若者にとってもつらい日々が続いていますが、コロナだけでなく、困り事や悩みは誰かに相談することが大事ですね。ところが、日本の若者の場合、「誰にも相談しない」という回答が多いというデータがあります。

 

平成30年の内閣府のデータによると、「悩みがあっても誰にも相談しない」が13~15歳で15%近くまであり、年齢とともに上がっていきます。25~29歳では、25%以上という数字になっています。

 

同じアジアの韓国でも、15%以下になっており、アメリカやスウェーデンなどは、年齢が上がっても数字は変わらず、10%以下です。

 

日本が、他国と比較して明らかに異常値なのは、恥の文化が強く、「人に迷惑を掛けるな」と言い聞かされて育ってきて、年齢が上がると「いい大人が人を頼るな」と一蹴されるようなところがあるからかもしれません。

 

私も、若い頃、仕事では痛い目にあいました。少しのミスを、自己責任と感じて、先輩や上司に報告しないで、自分で解決しようとしたのです。まだ、社会人になったばかりの私には、仕事のスキルも乏しく、結果、まわりの部署を巻き込む、大チョンボになってしまったのです。仕事は組織で対応することの重要性を学んだ次第です。

 

ところが、個人的な問題となると、自分の胸にしまい込んだままの若者が多いのです。「相談する」と答えた人も、「誰に相談するか?」を問うてみると、他国と比較して親や教師は少なく、代りに「友人」という回答が多いのです。

 

「親や先生に話しても説教をされるだけ・・・状況はかえって悪化する」と思っているのかもしれませんね。

 

ただし、「先生や親に相談できるようにするには・・・」と解決策を考えても、なかなか上手くいきませんね。「なんで、お母さんに相談してくれないの!?」と、子どもを責め立てれば逆効果です。我が子が、学校以外の居場所を作るるように意識し、そこにいる第三者の大人とのかかわりを大事にすることもありです。

 

はい。保育園の先生たちもそんな立場です。卒園児の小学生の相談役になっています。