「北方領土問題」を中学生が語る

今日から寺子屋園児は、運動会の練習を始める予定でしたが、雨でグランド状態が良くなく、屋上遊びで楽しみました。しばらく、天気が悪い状況が、関東地方では続くようですが、今日は、まるでミストシャワーで、子どもたちにとっては、気持ちが良かったようです。夏のプールの間、カチンカチンになって草が生えてきた「お砂場」を年長園児が、クワやシャベルでやわらかくしてくれました。これで遊べます。

 

さて、和歌山県有田市立保田中学校の1年生の社会科の授業です。「北方領土返還、実現のための解決策を考えよう」と、社会の先生が、生徒にグループ討論を呼びかけました。

 

今の中学生に、どれだけ北方領土への関心があるのでしょうか。北方領土は、1855年、日露通好条約で日本領とされたのですが、第二次世界大戦末期の1945年8月8日、当時のソ連は日ソ中立条約を無視して日本に宣戦布告。日本が降伏した8月15日以降も攻撃をやめず、9月4日までに4島を占領しました。

 

北海道根室市の納沙布(のさっぷ)岬から、最も近い歯舞群島・貝殻島の距離は、たったの3.7キロです。私も、学生時代に納沙布岬から、すぐそこにある貝殻島を眺めると、島のまわりに、ソ連の巡視船があり、だ捕されないかと緊張した覚えがあります。

 

保田中学の生徒たちは、事前に北方領土に関する学習を行っていたようですが、返還時の日本側のメリットとして「北方領土の近海で自由に漁業ができる」「元島民が島に戻れる」などを挙げ、ロシア側は「北方領土返還で、国際社会での印象が良くなる」という意見が出ます。

 

具体的解決策として、「粘り強く話し合う」「日本人とロシア人が共生する」「返還後に米軍基地を置かない」などの発表があったようです。

 

北方領土だけではありません。島根県沖の「竹島」は韓国に、沖縄石垣島に近い「尖閣諸島」は中国に不法占拠されている事実がありますね。

 

こうして、中学生が領土問題を学ぶ中で、「自分の住む地域も外国に支配されるかもしれない」「国際社会には、わずかの土地を巡って争いが起きる厳しい現実があり、日本も渦中にある」ことを認識することも大切なことです。

 

中学の授業のあり方も、まさに「考える授業」に変化しているようです。