子どもたちへ① 学校で勉強するのは何のため?

昨日は、仕事仲間だった先輩の七回忌の墓参りに行ってきました。毎年晴天となり、私は30分ぐらい墓前でおしゃべりをするのが習慣となっています。この1年間の世の中の出来事と自分の事をずっと話しています。そして、帰りにアメ横に寄ってみました。かつての活気のあるアメ横に戻りつつあります。元気になりますね。

 

さて、今日から、毎日テーマを決めて、子どもたちへのメッセージを送りたいと思います。おやじ園長のサラリーマン時代の経験を中心に、子どもたちが、社会に出るにあたってのエールです。よかったら、我が子に親の言葉で伝えていただければうれしいです。

 

今日は、「学校で勉強するのは何のため?」です。

 

「園長先生が小学生の頃に、『何で勉強しなくちゃいけないの?』といつも思っていました。たぶん、やらされているという気持ちだったからです。大人になって、ようやくわかったのが『学校の勉強は社会に出るためのトレーニング』ということ。この勉強は意味あるの?と思うこともあるけど、漢字や計算はできないと恥をかくし、歴史だって大切です。学校で教わった知識や考え方が基盤となって、仕事に活かされています。何より、勉強にしっかりと取り組むことで、解けなかった問題が解けるようになったり、友だちに教えてあげることができて喜んでもらえることは、自分に自信を持つ大切な経験です。

 

学歴という言葉を聞いたことがありますか。学歴は、中学、高校、大学などの、どの段階を終了したかを指します。学歴が高いほうが、就職試験を受けられる会社の数が増えるし、行きたい会社に入れる可能性も高くなります。学校の教師や医者など、大学を出ていないと就けない職業もあります。園長先生が中学、高校の頃は、『大学ぐらいに行かないと』という曖昧な気持ちで、何となく大学に入る人が多かったです。今では、若者の半分以上が大学に行くようになり、『大学卒という資格』があまり意味がなくなってきました。一番大切なのは、『自分が何をやりたいか、ちゃんと考えて生きているかどうか』です。やってはいけないことは、学校の成績を上げることだけに一生懸命になって、自分の夢や、やりたい仕事について考えないことです。

 

先日小学校5年生の卒園児から話を聞いたんですが、クラスに不登校の児童が2人いるそうです。多くのクラスで不登校の児童生徒があって、不登校の子はそれほど珍しい存在ではなくなっています。不登校の子の気持ちを考えてみると、学校はちょっと特殊な場所ですね。同じような年代の人だけが集まり、校則というその場だけのルールもあります。大人の社会は、年齢もバラバラだし、もう少し自由があります。学校という枠組みに合わないで不登校だった人が、大人になって社会で居場所を見つけて活躍している例はたくさんあります。

 

もし、あなたが『いじめ』など様々な理由で学校へ行っていないなら、一人で家にこもらないで、行動を起こしてみてください。これには、かなりの勇気が必要なので、時間がかかってもかまいません。例えば、趣味が同じ人達が集まる場所に行ったり、不登校の人が通えるフリースクールに行ったり、学校以外の場所で自分の居場所が見つかれば少し気持ちが楽になります。人生は不思議なもので、一歩踏み出してみると、思いもよらない光がさすことがあります」

 

学校で勉強することの意義は、大人になり社会に出るようになって、初めて分かることが多いですね。大人の私たちが、子どもたちに自分の言葉で伝えたいものです。もちろん「学校で勉強するのは何のため?」の答えは1つではありません。あなたの経験を言葉にして、我が子に伝えてください。