子どもたちの葛藤

今日は、小学2年・1年・年長園児4人の6人で、保育園の近くの公園で鬼ごっこをして遊んでいます。子どもたちの遊びでは、時にいざこざが起きます。

 

「年長女子が、自分の思い通りにならないので、むくれてやーめた!」→「なんだよ。せっかくみんなで楽しくやってるのに、○○はあっちに行ってろよ!と小2男子」→「年長女子が泣きだす姿を見て、他の年長女子が寄り添う」→「鬼ごっこはいったん中止となり、みんな集まって話し合う」→「泣いてる年長女子と小2男子の言い分が平行線。他の子どもたちも、なんとか鬼ごっこを続けようと、意見を言うものの、結局話し合いは決裂」

 

こんな感じの出来事です。ここで園長は、子どもたちの間に入って、解決策を伝授する・・・というのが、模範的な大人の行動かもしれませんが、私は「う~ん。葛藤しているなぁ?自分が思っていることが言えてるようだな」とじっと見守っているだけです。

 

子どもたちは、いったん鬼ごっこをやめて、それぞれが、シーソーをしたりすべり台などの遊具で遊び始めます。その後、年長女子2人が一緒で遊びます。他の4人は、また鬼ごっこを始めました。そして、お昼休みが終わりの時間となり、保育園に戻ります。2つに分かれたグループは、5メートル離れて歩き、まだ気持ちにしこりを残したままです。

 

私は、年長女子と小2男子の言い分を聞くのですが、それぞれの言い分は、それなりに正当性があり、今日のうちに合意するのは難しいと感じました。他の子どもたちも「園長先生・・・○○ちゃんがかわいそうだよ」「○○ちゃんは、自分がイヤと思ったらすぐに機嫌が悪くなるのは良くない」など、自分の考えをぶつけてきます。

 

私は、「そうか~」と聞きながらも、心の中では「しめしめ・・・子どもたち同士で、葛藤しながらも、考えているなぁ~」と思っていました。今日の出来事で、どちらかが妥協して、表面上うまく合わせることは、大人の世界では求められるのでしょうが、まだ6歳から8歳までの子どもたちです。そんな忖度なしで、とことん、自分をぶつけてもらいたいですね。

 

保育園に戻ると、さっきまでのいざこざが嘘のように、ごっこ遊びをしています。小学生が設定するごっこ遊びは、いつもよりレベルが高いので、在園児は、自分の持てる知識を120%くらい出しながらついて行こうとします。年長園児は、小学校生活、恐れるものなし!と実感するのです。

 

今後、同じようないざこざが起きた時には、今日とは違う結果になることでしょう。子どもたちが進む大人への階段では、自分の思い通りにならないことをたくさん経験し、相手の考えを受け入れることも自分の考えを相手に伝えることも両方できる、いいバランス感覚を持った大人になってもらいたいですね。

 

えっ!それは、大人になった私たちにも当てはまることです。(笑)