埼玉県北本市への提案

冬眠から目覚めたカメたちにエサをあげました。バクバク食べるというよりは、確かめるようにエサを口に運んでいます。カメは変温動物ですので、水温が上がれば、モリモリ食べるようになります。池の金魚は、すでに元気に泳ぎまわり、エサも良く食べています。そして、寺子屋の時間は、今年度最後の「廃材工作の時間」です。ありとあらゆる廃材を使った子どもたちの力作が並びました。サランラップの芯を使った「注射器」は、今日のアイデア賞です。

 

さて、今日は、北本自然観察公園から四季ごとに送られる「ニュースレター春号」が届きました。自然観察公園内の自然便りです。いよいよ、春本番に向けて、生き物も植物も動き始めたようです。

 

そんな北本市は、埼玉県内では、人口約6万6千人の中型都市です。ただし、民間の調査機関の推計では、人口減で行政機能が維持できなくなる「消滅可能性都市」とされたそうです。そこで、北本市立西小学校の6年生が、これを覆す大きな課題にチャレンジしました。総合学習の時間を使って、人口増への提案を市長にプレゼンテーションしたのです。

 

それが、小学生とは思えない充実した提案です。市役所を訪問した代表児童24人は、「観光」「防災」「自然」のテーマに分けて具体案を提案します。

 

「市営プラネタリウムなどの施設を改修し、市内への来訪者を増やす」「珍しいトンボやチョウが飛ぶ自然をアピールできるよう、ゴミ拾いを強化」などなど、写真やイラストを交えた分かりやすい内容だったそうです。

 

三宮市長は「問題の核心を突いた発表だった」と子どもたちの取り組みを称賛し「この街の未来に生かしたい」と話します。ゴミ拾いの強化を訴えた児童は、「生まれ育った北本に消滅してほしくないという気持ちでやってきた。市を動かす人に伝えられてうれしい」と満足げに語ります。

 

自分たちが暮らす街の提案は、子どもたちにとっては、やりがいのある課題ですね。そして、この発表に費やした時間やチームワークは、自己肯定感につながったことでしょう。今回発表した子どもたちの中から、本当に北本市を救う人材が出てくるかもしれませんね。