映画「夢見る小学校」

水曜日に卒園児と「お別れピクニック」をするのですが、今日は公園にある沼地をチャックしました。水量もあってばっちりです。水辺の生き物採集が楽しめそうです。ついでにグランドを覗くと、小学生のソフトボールチームが練習していました。男女混合での練習ですが、ピッチャーは、バリバリのウインドミルの女子です。あの上野投手のようになるんじゃないか!と思うほど、剛速球を投げます。男子も空振り三振です。しばらく、見入ってしまいました。

 

さて、「夢見る小学校」という映画が上映されています。自由教育の学校として知られる「きのくに子どもの村学園」を取り上げた映画です。この小学校には、テストも通知表も校則もありません。子どもたちは、「プロジェクト」と呼ばれる体験活動を自分たちで決めて行動します。カフェのテラスを共同で作ったりするのです。

 

以前私は、イエナプラン教育の講演会で、この「きのくに学園」を卒業した大学生の話を聴きました。「受験勉強は学校のカリュクラムにはないので、必死に勉強もした。でも、きのくにでの経験が、大学生になって活かされている」と言っていました。つまり、自分で考えて行動することが当たり前になっているからです。

 

きのくに子どもの村学園は、私立の学校だから好きなことができると思う方も多いかもしれませんが、この映画には、2つの公立学校も登場します。長野県伊那市立伊那小学校は、60年間成績表も時間割もなく「体験型総合学習」を続ける公立の小学校です。もちろん、文科省の学校指導要領にのっとた指導が行われています。

 

東京都世田谷区立桜丘中学校も映画に登場します。ここも公立校です。校則をなくし、定期テストもなくしたそうです。校長は、子どもたちに「自分のままでいいんだよ」とメッセージを送ります。

 

この映画に登場する学校は、日本の未来の学校の姿かも知れませんが、多くの公立学校においても、きのくにのように大きく仕組みを変えなくても、教員一人一人が「子どもファースト」の取り組みを考えればいいのだと思っています。まずは、多くの教員が「こんな学校ありかよ!」と驚いてもらいたいですね。