進化する母子手帳

今週は雨スタートです。教室内で恒例のゲーム大会です。子どもたちは、屋上遊びが大好きですが、たまに行うゲーム大会に、闘志を燃やします。勝った負けたで大騒ぎです。

 

さて、今日は母子手帳の話です。母子手帳は、日本が発祥というのをご存じですか。妊娠や出産、子どもの成長を1冊にまとめて記録できる冊子です。保育園でも、園児の入園児には、母子手帳の直近の検査記録のコピーをいただいています。

 

母子手帳の前身は、戦時中の1942年に発行された「妊産婦手帳」だそうです。約10ページの薄い冊子で、配給の加給を受けられるなどの利点があり、国のために健康な子どもを産ませる人口増加政策の一環だったようです。

 

母子手帳の交付は、1992年から、都道府県から市区町村に移ります。すると、独自の母子手帳が編集できるようになりました。母子手帳ではなく「親子手帳」という名称に変わった所もあります。育児には、母親だけでなく、父親の役割が求められるようになったからです。茨城県常陸大宮市の「親子健康手帳」は、20歳までの成長を記録できます。約180ページもありますが、「妊娠経過」「乳児期」などのインデックスがあって探しやすくなっています。また、外国人対応として、10か国語番がそろっているようで、日本語だけでは理解しにくい外国人には優しい対応ですね。

 

日本生まれの母子手帳は、海外にも普及しています。国際協力機構は、1980年代後半から、アジアやアフリカなどの発展途上国で、母子手帳の作成を支援してきました。約50か国・地域で使われているそうです。

 

インドネシアの母子手帳は、妊娠中の注意事項や手洗いの仕方、離乳食の例などが記載され、育児書としても機能しています。識字率の低いアフガニスタンでは、イラストを多用して理解しやすくしています。予防接種を促すために、受診をするとスタンプがもらえる国もあるようです。

 

どうですか。日本の母子手帳は、世界の子どもたちや、その母親に大きく貢献しているのです。もう一度、我が子の母子手帳を見てみませんか。