おもちゃ業界 消える性別区分

昨日の寺子屋で、「ザリガニ釣り」をやりました。棒にタコ糸をつけて、エサはするめいかです。昭和世代なら、一度はやったことがある遊びですね。私の少年時代は、カエルを捕まえて皮をはがしてエサにするというツワモノがいました。しかし、寺子屋の園児たちの成果は、残念、釣れませんでした。そこで、するめいかを試食してみると、5歳男の子が「おいしい!」とはまってしまったようです。大人の酒のつまみなのに。(笑)

 

さて、今日はおもちゃ業界の話です。私の子がまだ小さい頃は、玩具店に行くと、男児コーナーは床の色が青、女子コーナーはピンク色になっていましたね。おのずと、長女次女は、青コーナーを避け、長男はピンクコーナーを避けていたような気がします。というか、大人の私が、無意識のうちに男児コーナー、女児コーナーに従っていたのかもしれません。

 

しかし、保育園での子どもたちの遊びを見ていると、まだ、小さい園児は、男児女児の認識がないので、人形だろうが電車だろうが車だろうが、好きなおもちゃで遊ぶ傾向にあります。それが、年中、年長園児と大きくなるにつれて、男児が遊ぶおもちゃと女児が遊ぶおもちゃが限定されるようになってきます。その理由の一つは、私たち大人が「これは男の子用だから・・・女の子用だから・・・」と枠を決めていることがあります。

 

最近のおもちゃ業界では、性別による区分を見直す動きが出てきたようです。全国に160店舗ある「トイザらス」は、売り場にあった「ボーイズトイ」「ガールズトイ」などの表記をやめ、「なりきりあそび」などに、昨秋から順次変更を始めました。

 

性別による区分は、時代にそぐわないという側面もありますが、消費者の選択肢を今までは狭めていたという考えがあるようです。

 

メーカーも知恵を絞ります。バンダイは2019年に男の子のお世話人形「ホルン」を発売し、広告にも男児を起用します。人形遊びは男女で楽しめることをアピールしています。パイロットは、お世話人形「メルちゃん」シリーズに男の子の人形を投入、ピンクの箱ではなく水色の箱で、男児が手に取りやすくしました。

 

業界では「性別区分があくなれば市場は広がり、子どもは男女差がないことを玩具を通じて学べる」と期待します。

 

私たち大人は、「男の子だから」「女の子なのに」という言葉を何気なく使ってしまいますが、子どもたちの興味や関心、遊び心に水を差しているのかもしれません。「多様な価値観」を私たち大人が子どもたちに教えるにあたって、まずは、おもちゃの性別区分をなくしていくことも大切なことですね。