「こうのとりのゆりかご」

昨夜は、お月見、中秋の名月でしたね。秋まつりが終わって、ほっとした気持ちの中で、まつりを行った屋上から、満月を見ました。ばっちりのまん丸でした。保育園の子どもたちも満月を愛でてくれたかな。

 

さて、今日は、深く考える話です。「こうのとりのゆりかご」は、熊本市の慈恵病院で望まない妊娠によって生まれた子どもの生命を救うために2007年に、日本で初めて設けた病院として知られています。

 

しかし、同病院に赤ちゃんを預ける母親の中には、本名を明かすことに抵抗を持つ人もいます。そこで、慈恵病院は2019年に「内密出産」を独自に始めました。思いがけない妊娠で孤立し、追いつめられる女性と生まれてくる子どもの命を守る取り組みです。

 

内密出産では、現行法で、親に届け出の義務がある出生届も出せません。子どもの出生を知る権利の保障もできなくなります。慈恵病院は、「こうのとりのゆりかご」に預けられた子どもは、出生証明書としての母親の身分証明書のコピーを病院内で保管するなどして対応しているそうですが、内密出産では、それもできません。2021年12月に10代女性が出産して、内密出産の国内初の事例が発生しました。

 

今後、国による法体制が整備される方向で進められています。出生届を親や医師が出さなくても、市町村長の職権で戸籍をつくれるようにする方向性のようです。

 

保育園には、なかなか子どもに恵まれないで、やっと生まれた我が子という母親もいます。「こうのとりのゆりかご」に子どもを預けるなんて・・・ましてや、内密出産なんて、どういうことなの!と思う人もいることでしょう。

 

しかし、思いがけない妊娠という言葉は、レイプによって妊娠した、あるいは近親間の性的行為によって生まれた子どもと考えると、単純には非難できません。

 

生まれた子どもの命を守る仕組みとしては、必要なことなのかもしれません。子どもの幸せを第一に考えると、今後、特別養子縁組で、生みの親ではないかもしれませんが、実の子と同じ親子関係を結び、大人になっていくことも考えられます。

 

ホワイトきゃんばすでも、過去には、様々な理由で、児童養護施設に行くことになった園児も、里親のもとから登園する園児もありました。

 

この問題の答えは、「子どもの命を守る」ことです。難しい問題ですが、この答えだけは正解です。