精神疾患

天気予報は雨でしたが、今日も屋上遊びができました。運動会では、ライバル・好敵手であった関係が、屋上遊びでは「仲間」として、楽しく日常を過ごしています。今日は、大根の葉を食べつくしていた「アオムシ」を採集しました。保育園で、モンシロチョウになるまで観察です。

 

さて、今日は精神疾患の話です。精神疾患は脳の構造や機能に不具合が生じ、行動や感情がうまくコントロールできなくなる「脳の病気」です。心理的ストレスや体質、環境などの要因が重なり、気分の落ち込みや気力の低下などの症状が出るために「心の病気」といわれます。もちろん、「心が弱いからなる」わけではありません。

 

最近の研究では、日本人の4人に1人が、生涯に何らかの精神疾患にかかることがわかっています。もう、特別な病気ではないようですね。特に発症しやすいのは若い世代だそうです。研究によると、精神疾患のある人の半数は、10代半ばまでで、全体の75%は、20代半ばまでに発症しています。どうですか・・・これは、若者の大きな問題ですね。

 

本年度改定された、高校の学習指導要領では、精神疾患に関する項目が復活し、保健体育の内容に「精神疾患の予防と回復」が盛り込まれたそうです。現代社会では、高校生がSNSの情報をうのみにしたり、ネットでのいじめ問題から精神疾患に陥るケースが多いのです。授業を通じて、4人に1人が発症する珍しくない病気であることを知ることは、大きな意義がありますね。

 

自分自身で、発祥の兆候に気付き、相談や受診につながることが多くなります。また、友だちの変化にも気をかけることもできますね。こどもたちに教える立場の先生は、精神疾患を一斉授業で教えるには生徒への配慮が必要で、なかなか難しいのが事実です。本人は言わないけど、クラスの中には摂食障害を発症している生徒がいるかもしれません。家族がうつ病で、「ヤングケアラー」の生徒がいる可能性もあります。


もちろん、先生の中にだって、精神疾患ギリギリのところで働いている人もいます。大切なのは、先生たちも生徒たちも「身近に発生するであろう自分たちの問題」として、精神疾患を捉えることが必要です。

 

「もっと!心を強く持てば治るんだよ!」「がんばりが足りないんだよ。もっとがんばれ!」という、精神疾患への認識が低かった昭和時代のアドバイスは、絶対にダメなのです。