短歌のガチャポン⑤

保育園の子どもたちが、びっくりする植物の一つが「オジギソウ」です。葉を触ると、パッと閉じてしまう動きに、子どもたちは口をあんぐりさせて???です。その仕組みが、埼玉大学のチームで解明されたというニュースが、正月早々発表されました。カルシュウムの動きが伝わることで、次々と葉が閉じていくそうです。そして、どうして葉を閉じるか?については、虫から葉を食べられえるリスクを減らすためとのことです。世紀の大発見ではないでしょうが、コツコツと研究を継続することが、すばらしいですね。

 

さて、今日の短歌は・・・

「ヒマラヤに足跡を追い迫るとき未知の雪男よどこまでも逃げよ」

 作:中城ふみ子

 

雪男、ビッグフット、全国の湖に現れる恐竜のたぐい・・・世の中には、未知の生き物がまだまだたくさん生息していると考えると、どうしてもそれを発見したいという衝動にかられます。でも、作者はこう考えているのでしょう。

 

「雪男」の正体を知ろうとする人間が彼を追い詰めて、ついに追いつく時。その「未知」性は永遠に喪われる。だから、作者は「雪男」に向かって、「どこまでも逃げよ」と呼びかけるのです。

 

雪男をついに発見!捕らえることができた!は、人類にとっては、新たな発見なのかもしれませんが、「いつまでも未知のものでずっと想像の生き物であってほしい」という、心の翼は、もぎ取られてしまうことになるのです。人間とは、実に勝手な生き物ですね。

 

福島は、朝から雪がしんしんと降っています。これが、ドカ雪ならば、私たちの生活を脅かす厄介な自然現象ですが、今朝の雪は、うっすらと積もるだけで、とても美しいです。日本海側を中心にこの冬は大雪の被害が続出していますが、埼玉県では、いっこうに雪が降りません。今朝の雪は、私にとっては久々の雪景色で、美しく見えます。

 

この雪などは、見る人によって大きく変わります。保育園の子どもたちにとっては雪は常に大歓迎ですが、大人は、交通機関がストップするので大迷惑ですね。でも、今日の私はじっくりと、雪を愛でることにします。