当たり前の幸せ

昨日、東京都調布市にある「深大寺」をブラブラしました。深大寺には、東日本最古の国宝仏「釈迦如来像」があります。飛鳥時代後期(白鳳期)の仏像です。平成29年9月に指定された新しい国宝で、ガラス越しですが間近に見ることができます。いい顔をしています。ゲゲゲの鬼太郎の作者である水木しげるさんが、このあたりで50年以上生活していました。朝ドラ「ゲゲゲの女房」の舞台となったので、さらに有名になりました。鬼太郎茶屋というショップがあり、そこで「ゲゲゲの鬼太郎カルタ」を衝動買いしてしまいました。予想通り、年長園児のお昼の勉強タイムで大活躍です。子どもたちは、妖怪が大好きです。

 

さて、以前、このブログでもウクライナから日本にやってきた「ズラータ・ィヴァシコワ」さんを取り上げました。「ウクライナから来た少女ズラータ、16歳の日記」です。今日は、彼女の最近のコメントを聞いてください。

 

「それまで当たり前にあったものが一瞬で消え失せてしまいました。人は失って初めて、そのものの大切さに気づくといいますが、本当にそのとおりです。朝目覚めて学校に出かける。授業を受け、友だちと笑い合い、帰宅して家族と過ごし、温かいベッドで眠る。ただそれだけの、あれほど退屈に思えた日常のどれもが、どれほどかけがいのないものだったか、どれほど素敵で恵まれたものだったか、身に染みてわかったのでした。

 

母の後押しと多くの方々の支援を得て、日本に避難することができた私は、今、かつて夢見た日本での生活を送っています。思いがけない形ではありましたが、夢は徐々に叶いつつあります。けれども、その夢はかつてのようにワクワクしたものではありません。来るか来ないかわからない明日に幸せを託すのではなく、今日この一日を精一杯生きることこそ幸せなのだと、今は痛いほどわかるからです。

 

今この瞬間、瞬間を、精一杯自分を出し切って生きる。それができたらもう十分。それ以上望むことなどありません。それが私にとっての幸せです。そもそも、生きていることそのものが『何ものにも代えがたい最大の幸せ』なのです。今の私は心からそう思っています」

 

どうですか・・・平凡な日常生活の中に、案外幸せがたくさんあるのかもしれません。ただ、私たちが気がつかないだけなのでしょう。