「静かな時間」で感覚過敏に配慮

今日はバレンタインデーですね。保育園のあるショッピングセンターのバレンタイン特設会場は、ほとんどが売り切れです。「売り切る・ロスを出さない」という世の中の流れになっています。チョコレート業界のからくりでは、バレンタインである程度チョコレートが残ってもホワイトデーの商売につながるのです。

 

保育園の午後のおやつは、バレンタインスペシャルです。生チョコやトリュフにチョコレートケーキと、子どもたちは、何度もおかわりをして大満足です。そして、寺子屋では、チョコレートの勉強をしました。カカオ豆からチョコレートになるまでの工程と、地球儀を見ながら、カカオ豆がとれる国はどこか?学びました。日本では、「ガーナ」のイメージが強いですが、世界第2位がガーナで、その三倍も生産量があるダントツの国は、同じアフリカにある隣国「コートジボワール」です。覚えておいてください。

 

さて、商業施設などで、店内放送の音量や照明を控えめにする取り組みが広がっています。節電をうたって、経費削減につなげるところもありますが、「クワイエットアワー(静かな時間)」などと名付けて、実施するところがあります。

 

ドラッグストア「ツルハドラッグ」では、2019年10月から、限定店舗ですが、毎週土曜日の午前9時から1時間、BGMなし、店員の声も出さず、照明も通常の半分になります。目的は、音や光などの刺激に過敏な、感覚過敏の症状がある人たちが過ごしやすくするための配慮だそうです。

 

商業施設だけではなく、北海道にある「おたる水族館」も、不定期ですが「音のない水族館」の取り組みを行っています。「息子は水族館は大好きだが、大音量のイルカショーだけは見ることができない。そんな子の存在を知って」というメールがきっかけでした。マイクでの進行をやめ、ボードに「ジャンプ!」などと書いて掲示。館内BGMも消します。男の子は、「初めて見られた」と喜び、人がたくさんいるところで見られたことで自信につながったそうです。

 

「音や光などの受け取め方は個人差が大きいことをまずは社会が認識し、受け入れていくことが大切だ」と専門家は言います。川崎市や埼玉県など、感覚過敏への理解をウェブで発信するなど、進んで対応を行っている自治体が増えているそうです。

 

私は前の会社で、販売の仕事が大好きでした。私の得意技は「声出し販売」です。「いらっしゃいませ。週末限定で紹介するのは〇〇です。普段は販売していない限定のお品です。どうぞ、お買い求めください!」と美声?ですが、数百メートル先まで届くような大声をあげていました。売上はアップしますが、感覚過敏への配慮はゼロでした。

 

誰もが暮らしやすい街は、感覚過敏への配慮も当たり前でないといけませんね。