学校バイアス

昨日、見学に来たママが言った言葉が「この保育園には、わくわくがいっぱい詰まっていますね~」です。屋上の環境や楽しい行事の数々などに対する感想ですが、素直にうれしかったですね。「子どもたちがワクワクしている」というフレーズは、これからも使わせてもらいます。(笑)

 

さて、「〇〇バイアス」という言葉を耳にしたことはありますか。「バイアス」とは、先入観など、思い込み要因による認識の歪みのことです。英語のbiasがそのまま日本語に導入されました。英語の意味も、日本語と同様に「傾向」「先入観」という意味で使われます。

 

「バイアスをかける」という言い方がありますね。例えば「バイアスを従業員に対してかけるような行いをするのは止めたほうがいい」というように使われます。類似語として「色眼鏡で見る」「偏見を持つ」などがあります。

 

今日は「学校バイアス」の話です。

 

「校則を緩めると学校が荒れるから、規則は厳しい方がいい」とか「生徒は行事が好きだから、たくさん企画して実行した方がいい」といった内容が考えられます。

 

実際、校則をなくすことで、生徒たちが「ふさわしい姿や行動」を自分で考えるようになり、逆にモラルが上がったという学校もあります。また、スポーツが苦手な生徒もたくさんいます。特に、勝利を目指す担任や学級ムードの中では、そういった生徒は、モチベーションや自己肯定感がどっと下がってしまいますね。

 

はい。保育園ホワイトきゃんばすの運動会も、勝利を目指す傾向がとても強いので、「子どもたちみんなが楽しめる」運動会にしないといけないと思っています。

 

ある中学校で、それに気がついた職員から声が上がり、体育行事の形が変わったそうです。生徒たちに「みんなが楽しめる体育祭」というコンセプトを伝え、企画を考えさせると、「学校の大人のバイアス」を壊すアイデアが次々と出てきたそうです。

 

従来のミニバレーやバスケットに学級対抗リレーは残ったものの、トランプ、UNO、オセロゲームが種目に入ったそうです。そして、体育祭当日一番盛り上がったのが、エキシビションマッチの部活対抗リレーだそうです。スポーツ部には、ハンデキャップを与えて、何と、優勝したのは「帰宅部」だったそうです。このシーンをイメージしただけで、盛り上がったでしょうね。そして、スポーツが苦手だから帰宅部になった生徒が、ここで優勝することで、楽しく体育祭を感じることができたのかもしれません。

 

保育園にだって、「保育園バイアス」が存在していますね。私は、民間企業で営業をしていたので、抽象的な言葉が嫌いです。「子どもたちにとって、心あたたまる活動をしていきましょう」といった表現です。心あたたまるって何?と思ってしまいます。

 

「自分で考えて自分で答えを出せる子にする」という考えが、保育園ホワイトきゃんばすの保育園バイアスを壊す基本方針です。でも、もっとよく考えれば、ホワイトきゃんばすの活動の中にも、「保育園バイアス」があるかもしれません。それを見直しながら、子どもたちの笑顔を引き出していきたいですね。