戦争を知っている大人

今日も屋上は春の陽気です。菜の花のまわりには、モンシロチョウが舞っています。池を覗くと、クサガメとイシガメが4匹、日向ぼっこをしていました。ウシガエルも春を満喫しています。そんな中、ファームでは、ジャガイモの種イモを植えました。今年は、芽が出て、白いかわいらしい花を咲かせるタイミングも、例年よりも早いのでしょう。

 

さて、「戦争を知らない子どもたち」という曲を知っていますか。1970年に杉田ジローさんが発表して、大ヒットした曲です。私が、小学生になるかどうかの頃ですので、オンタイムでは覚えていませんが、良く知っている曲です。

 

私も含めて、この時は、戦争を知らない子どもたちと若者が、日本の人口の半分以上だったようです。でも、まだ半分が戦争を体験し、中には戦場体験をしている人も20%はいました。戦場で、命を失うような体験もしたでしょうし、やむなく、敵国の兵士を殺した経験を持つ人もいたのです。

 

ロシアのウクライナ侵攻が1年以上続いていますが、日本は世界唯一の被爆国ですので「戦争は絶対にいけない」という考えが強いです。世界の考え方の基準も「戦争はしない」が大多数の意見です。しかし、これからの若者が、戦争体験の話を聞くことなく成長すると、ゲーム感覚で、人を殺すことの意味が、正しく理解できないかもしれません。

 

日本では、昭和から平成になるタイミングで、戦争を知っている大人は、全人口3分の1を占めていました。まだまだ、夏休みなど、公民館などに集められて、戦争の生々しい体験話を聞かされた子どもたちも多かったかもしれません。

 

ところが、時代が平成から令和となり、令和3年では、戦争を知っている大人は、全体の8.5%まで減り、戦場で戦った人は0.3%しかいません。1000人にたった3人です。戦場での生々しい話だけでなく、食べるものがなくて、ひもじい思いをしたとか、空襲で家を焼かれたとか、広島長崎では、被爆体験などの話が、身近な人からは、ほとんど聞くことができない時代になってきました。

 

戦争を知らない子どもと若者たちだらけになり、戦争を知っている大人も少なくなった今、戦争や平和に関する内容をどうやっ子どもたちに伝えていくか、大切な課題ですね。