世界の名スピーチ③

今日は、こどもの日ですね。私が子どものころに比べると、一般家庭での「こいのぼり」は少なくなってきましたね。保育園の子どもたちは、自分で作ったこいのぼりをおうちに飾っていることでしょう。

 

さて、今日は、ヘレン・ケラーです。彼女は、3回も日本に来ているそうです。1880年生まれのヘレン・ケラーは、熱病のために1歳で聴覚と視覚を失います。言葉も当然不自由になるのですが、7歳から家庭教師「アン・サリバン」によって教育を受け、三重の障害を持ちながら大学教育を修了した世界最初の人となります。

 

まずは、家庭教師アン・サリバンのスピーチを紹介します。

20年以上もの間、ヘレン・ケラーは私の顔に手を当ててきました。私が発する音を認識する為です。そして、彼女は私の口の中、舌に手を触れて言葉を発するときの舌の位置を確認、そして手で触れて感じた舌の動きを自分のものにしようとしてきました。何度も何度も、言葉をきちんと発音できるまで、あきらめずに。彼女が乗り越えてきた障害は、私たちの想像を絶します。やればできる、と人は言い、様々なことにチャレンジしますが、ヘレンよりも壮絶な挑戦をしてきた人はいるでしょうか。今日はヘレンから皆さんにお話ししたいことがあります。彼女が自分で皆さんにそれをお伝えします。

 

私こそが、皆さんの「目に見えるチャンス」です。  ヘレン・ケラー

 

皆さんは、こんな言い回しをどこかで聞いたことがあると思います。「チャンスとは目の前にある全てのドアをノックする移り気な女性のようだ。しかし、もしドアがノックしてからすぐに開かなければ、彼女は次のドアへ移り、二度ともどってくることはない」チャンスとはそういうものなのです。愛くるしく魅力的な女性は、辛坊強く待ってくれやしません。チャンスは自分でつかみにいくしかないのです。私こそが、皆さんの「目に見えるチャンス」です。私は今、皆さんのドアをノックしています。ノックする傍らで、すぐにドアが開くことを願っています。

 

想像できますか?見えることが当たり前だと思っていたあなたが、今日突然、視力を失ったとしたら?一人では何もできなくなります。仕事をするなんてとんでもありません。私がどのように乗り越えてきたかは、皆さんのご存じの通りです。他者の指に触れ言葉を学び、私の深く困惑した心に他者の優しさが染みました。このようにして私は自分を、自分を取り巻く世界を、そして神すらも見つけたのです。全てはサリバン先生のおかげです。彼女がいたからこそ、今、私はみんなと私自身のために闘っています。

 

「視覚障害を持つ小さな子どもに教育機会を平等に与えたい」そして「視覚障害を持つ全ての人がサポートを受けられる社会をつくりたい」という私の願いを一緒に叶えてはもらえないでしょうか。皆さんは目が見える、耳が聞こえる、そして強く優しい心と勇気を持っている。「闇の騎士」となって私と一緒に「闇」と闘ってください。