入学後に気がつく発達障害

本日登園した小学生二人は、すぐに桑の木に登って、マルベリーをモグモグと休むことなく食べています。「甘くておいしい!」と大満足です。すると、4歳女の子が、「○〇君!あんまり取りすぎると、みんなが食べる分がなくなっちゃうでしょ。もう終わりにして!」と、小学生に説教です。「だって、俺たち、土曜日しか保育園に来ないんだから、たくさん食べたっていいだろ・・・」とたじたじです。(笑)

 

さて、発達障害の支援活動に関わって約20年。淀川キリスト教病院医師の谷均史(ひとし)さんは、2004年から「探偵!ナイトスクープ」というテレビ番組に時々出演して、発達障害などの児童、生徒に関わっています。「あの変なおっちゃんのところなら行ってもいい」と引きこもりの生徒が病院に来てくれるそうです。

 

発達障害については、ここ数年、広く認識が広がってきたように、保育園業界にいる私も思っています。害という字をひらがなにして、「発達障がい」と配慮ある明記をするようにもなってきました。発達障害には、自閉症スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習面で困難を抱える学習障害(LD)、知的障害などがあります。

 

人とのかかわりが苦手な自閉症や知的障害は幼児期から診断がつきやすいです。ホワイトきゃんばすでも、保健センターと近くにある「ひまわり学園」という特別支援学校と連携して、過去に何人もの園児の支援体制をとってきました。小学校に入学する前に、普通学級にするか特別支援学級にするかの選択について、学校としっかりと話し合うことが出来ます。

 

ところが、じっとしてることが苦手なADHDや特定の教科で、まったくついていけないLDは、小学校入学後に気づくことが多いのです。ちょうど今です。新学期から1か月半余り。学習が進むにつれ、同級生と比較されるようになり、親が心配するようになります。

 

今の先生たちは、発達障害は、「個性」という認識を持っています。子どものことで、心配になった時には、家族で悩まずに、担任や学校に相談することが大切です。昭和の親は「うちの子に限って、そんなことはない!」「もう少しすれば、落ち着いた子になっていくよ」と、我が子と向き合わないことが多かったですが、子どもの成長を真剣に考えれば、早く学校や医師に相談したいものですね。

 

先日、小学校1年生の授業参観をさせてもらったのですが、卒園児のクラスに、私が教室に入ると、抱きついてきて甘える女の子がいました。行動を見ていると、発達障害の疑いがありました。しかし、担任の先生は、なかなかプリントが進まない彼女に寄り添って、声をかけていました。

 

特別支援学級の養護教員は、いわばプロですので、おだやかに子どもたちと接していますが、普通学級の先生も、最近は様々な工夫で、対応しています。

 

子育ては、親や家族が悩みを抱え込んでも、いい結果にはならないことが多いですね。色々な人たちに頼って、多くの専門家を巻き込んで、オープンにしていくことが大切だと思っています。